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2014/10/10

◆10月第2週末の東京株式市場は主要株価指数が揃って1%超の大幅下落となった。朝方から売りが幅広く売りが先行し、日経平均株価は前日比186円安で始動。そのまま底練りの格好となり、結局、178円38銭安の1万5300円55銭と4日連続100円超の続落。8月13日以来ほぼ2ヵ月ぶり安値で終了した。9月19日のリーマンショック後高値後も下げ渋っていたNYダウ平均が、9日は7日の下げをさらに上回る330ドル強の今年最大の下げとなり8月13日以来ほぼ3ヵ月ぶり安値となったことから、日経平均は前日までの軟調相場もあって、幅広く朝方から売りが先行。8月14日以来2ヵ月ぶり安値で発進した。■米国市場は、9日にドイツの輸出が前月比大幅に落ちこみ欧州景気悪化懸念が広がったことや中国の成長鈍化も引き続き米国経済の重しとなるとの見方が広がった。NY原油価格は景気鈍化懸念から一時1年10ヵ月ぶり安値となる一方、NY金先物は急反発し9月18日以来の水準に買われた。

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◆東京市場では、8月8日以来2ヵ月ぶりに全33業種が下落し、3日連続の30超の業種下落となった。値下がり率1位はNY原油先物が1.54ドル安の87.31ドルと昨年4月17日以来1年5ヵ月ぶり安値に沈んだことが嫌気された鉱業で、4.5%の大幅かつ9日続落となった。海洋掘削(1606)は230円(5.11%)安の4270円引けとなり、国際石開帝石(1605)は69円(4.88%)安の1343.5円となるなど対象7銘柄が揃って下落した。2位にはNY金先物やLME銅など非鉄金属の急落が嫌気され住友鉱(5713)が3.05%の5日続落もあった非鉄金属で2.16%の続落。3位に銀行は2.04%の3日続落、4位は円の小幅続伸から機械1.91%の3日続落、5位に同様に電気機器が1.89%の3日続落で続いた。

◆ここまで比較堅調推移となっていた内需関連株もまた下げを早めてきた。キリンHD(2503)はほぼ1ヵ月ぶりの安値水準となり、アサヒ(2502)も続落、サッポロHD(2501)は前日終値を挟みもみ合うなどビール大手3社株も冴えない展開。全般軟調展開となっているうえ、この日、「今年7-9月の3ヵ月間のビール系飲料」の国内出荷量が、天候不順の影響で前年同期比2.1%減の147.4万キロリットルにとどまり同時期の出荷量としては最少となった」とのNHK報道があったことが材料視されたもよう。ビール、発泡酒など「ビール系飲料」の7−9月国内出荷量は4年連続の減少となり、統計を取り始めた1992年以降で出荷量が最少だった昨年をさらに下回ったという。最大の要因は天候不旬だと各社は説明したようだが、品目別でみるとビールが2.9%、低価格の「第3のビール」が6.9%減とともに前年同期を割り込んだ。もっとも、発泡酒は、各社が投入したプリン体をほとんどなくした商品が好調だったこともあり13.9%となり夏期では12年ぶりの増加となったという。筆者はお酒、ウィスキー類よりもビール党だが、ビールの量はひところと比べ随分と減っておりむべなるかなとの思いだが・・。●そうそう、前日は上場来安値から急反落した当欄注目のヤオコー(8279)だが、この日小反発で終り週足陽線で終了した。来週は、利益確定売りが出るなかいかにしのげるか、急失速となるか?。4月安値4360円からでも6930円まで見たのだから、ここは「利食い千人力」で臨むべきであろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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