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2006/10/18

◆前日はジャスダック平均が3日続伸するなか下げた楽天(4755・ジャス)だが、この日は違った。同社株の急騰が、ここまで長期にわたり様子見を続けてきた個人投資家など目先資金の怒涛のような流入を誘った。3新興市場とも後場一段高の展開となり、14時半ころまでマイナス圏にあった日経平均も引けにかけプラスに転じた!同社株は、12日に3万6900円の年初来高値に売られたばかりだ。これは、同日付けで外資系証券アナリストが投資判断「アンダーウェイト」(弱気)としていた同社株をカバレッジから削除するという厳しい行動に出たことが嫌気されたもの。この日は、日本経済新聞朝刊に三木谷社長とのインタビュー記事が掲載され、「Web2.0の潮流に乗り遅れたとの指摘は間違っている」などと同社長が答えていた。この記事を見て目先資金が徐々に勢い付いた結果、9時半には4万5250円へ急騰。後場になっても騰勢は衰えず、大引けでは4000円高の4万6250円ストップ高と次第高だ。同社株の急騰を見て、時価総額上位銘柄からネット・携帯電話関連株、バイオベンチャー関連株をはじめ株価も評価もボロボロになっていた銘柄へのリバウンド狙いの買いが広がっていった。

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◆この勢いは数日続く可能性がある。これまでボロボロになったからだ。この日3新興市場でストップ高となったのは23銘柄と多くはない。マザーズ指数は7月安値1076ポイントから6日目に21.9%上昇した。今回は12日の年初来安値1050ポイントからきょうまで5日間で16.7%の上昇にとどまっている。ただ、東証1部市場の大型株に買いエネルギーが吸い上げられるようだと、新興市場は二番底探りの動きに転じる可能性がある。来週からは電機株など主力企業の9月中間決算発表が本格化する。出てきた決算の好悪や通期見通しの変更につれ短期狙いの売買が広がっていくだろうが、新興市場の人気回復に期待したい。●楽天やインデックスHD(4835・ジャス)に注目。投資金額は張るが12日に183万円まで売り込まれた後、きょうは20万円高の227万円まで買われたミクシィ(2121・マザ)のリバウンドに期待したい。同社は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で国内トップ。「Web2.9」世代の代表株銘柄である。●また、本欄は不動産&周辺関連株を強気している。新興市場では、売れ残り不動産のオークション運営を手がけるIDU(8922・マザ)のリバウンドを狙いたい。1部市場では、引き続きパシフィック(8902)の上昇トレンドが期待される。

◆この日、日本経済新聞朝刊では、米ボーイングの次世代旅客機「787」の需要増を背景とした業績好調企業が紹介された。東レ(3402)は連結営業利益が半期最高益更新の見通しにあるいう。いかにも割安感が強い。年初来高値から300円超下落したここから二番底確認を待ちたい。●三井造(7003)が440円高値引けとなり、1月大発会高値459円を奪う可能性が強まってきた。引き続き「中期買い」したい。●また、全般相場が勢いついた場合、株式含み益に注目したいのは機械・鉄鋼商社の岡谷鋼機(7485・名)だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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