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2008/11/07

◆11月第1週の日経平均株価は316円安の8583円引け。10時前には8266円まで下げた。そして、週足は上値を試した後、「上ヒゲのやや長い小幅陰線」を引いて終った。高値は10月10日の急落の週の後、翌週戻り高値7601円を上回ることは出来ず、週明け以降の宿題となった。「早いうちに直近戻り高値7601円を突破しなければ、売り直されるリスクが大きくなる」と見ていたほうがよい。前日は発表されたトヨタ(7203)の今期営業利益1兆円減額修正ショックは大きく、企業業績懸念が広がった。

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◆7日に発表された10月の米雇用統計は、景気後退を鮮明に映し出し始めた。非農業雇用者数が予想を大きく上回る24万人の減少、失業率は0.4%アップの6.5%と1994年3月以来の高水準となったのだ。しかも、金融不安に絡む失業はまだ反映していないという!■欧州では6日に一斉に利下げに踏み切った。しかし、7日の欧州株が堅調展開となったのは、米国株が雇用統計を発表したが急伸したことに安心した買いが入った後のこと。欧州株は引き続き、米国景気見通しとドル安、米国株安懸念を横目に見ての相場となりそうだ。<とはいえ、今回の世界景気に対し、従来以上に不安感を覚え、懸念を持つのは筆者だけではなかろう・・>。

◆国内景気・企業業績の悪化は見て取れるが、株価は10月の暴落で相当部分織り込んでいる。暴落直後の相場では、急反騰にした後急反落するのは裏表の関係にある。7日、トヨタは大量の売りを浴び、前場寄り付き直後には500円安の3310円ストップ安に売られた。が、終値は350円安ではあるがこの日の高値圏であった。この水準は当欄がスタートした04年4月安値水準を下回り、その前年03年以来の水準だ。その間、トヨタは環境対応車などで先駆し、世界NO1の自動車販売台数達成が見えてきた。そして、今期業績予想の減額修正は想定されていた。が、営業利益が1兆円減額され6000億円に修正された、というショックにあわてた売りも多かったといえる。多くの主力株も下げた、が、下げ幅は縮小した。日経平均が短期二番底をうつとしても、10月安値から3〜5週間を経過した頃となるのが通常のパターン。

◆前日引け後の今期業績予想の増額修正発表を受け、「非銀行的銀行」のセブン銀(8410・ジャス)が30万円前後の2カ月近いモミ合いを上放れた。33.7万円の上場来高値に買われ、高値圏で週末相場を終えたのだ。今年2月29日の新規上場で、最安値は上場初日の16.1万円だから株価は2倍超となった。「保ち合い上放れには付け」が基本。利益確定売りをこなし6週線もしくは13週線という短期線に下支えされた上昇を期待。●プリマハム(2281)は9月30日安値106円からきょうの年初来高値203円までほぼ倍化。「05年12月高値216円突破から低位思惑株化する」とは筆者知友だ。●エプソン(6724)、タムロン(7740)、年間注目株の日化成(4007)・・株がボロボロになるなか、●リソー教育(4714)、ショーボンド(1414)、ネットワン(7518)・・のチャートは中勢上昇基調にある。●ユニチャペト(2059)も10月安値2290円から4日には3560円まで切り返し一服だが、きょうは3360円まで戻した。癒し関連ペット関連支出は削れないことから堅調展開が続くか!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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