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2013/01/30

◆明日で13年相場最初の1カ月が終了する。昨年11月13日の日経平均株価安値8619円からほぼ一本調子の上げは止まず。と、言うよりも、年明けの大発会から30億株超の大活況裏の相場が連日繰り広げられ、その勢いが一段と増した感が強い。何も為さないまま民主党政権が退場、安倍自民党政権が返り咲き、デフレ脱却に向け2%の物価上昇率目標達成に向け日銀を動かし、金融緩和、円安誘導と公共事業拡大へ安倍首相が動いたことが、日本株への外国人買いとなって現れ、円が売られ株式を買うことで株価押し上げにここまでは成功してきた。■首相にとって幸いだったのは、昨年散々世界の金融・株式市場の足を引っ張り続けた欧州の信用リスクが急速に緩和したことだ。イタリア、スペインまで広がった信用不安に対して、現在の市場は楽観視し始めたようだ。29日の欧州市場では、財政不安は終息しつつあるとの楽観論が強まり、ユーロが11年12月以来1年1カ月ぶりの高値、株式はほぼ2年ぶり高値を付けた。また、米国ではFRBが非伝統的な政策で超金融緩和策を継続中であり、28日に一息ついたNYダウも29日には騰勢を強め07年10月以来約5年3カ月ぶり高値を付けた・・。

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◆企業業績の好調も後押しする。ヤフー(4689)は時価総額が2兆1678億円と、日立(6501)より4000億円ほど少ないが、東芝(6502)には5000億円弱多い規模だ。が、50万株強(売買単位は1株!)の大商いとなり、売買代金は1部市場で日立に次ぐ17位となった。一時6800円(21%)高の3万8600円まで上げ幅を拡大、09年1月以来4年ぶり高値を付けた。29日に発表した13年3月期連結純利益は1106億−1121億円、従来予想の1073億−1096億円)を上回る見通しだったこと、発行済み株式数の1.4%に当た80万株、200億円を上限とした自社株買いを実施するとしたことも買いを誘った。11月13日安値は2万6550円だから、2カ月半強で45.4%の大幅上昇だ。当欄で取り上げることがなかったのはさみしい・・。が、当欄でウォッチングしている内需関連もまたそろって上昇しており、華やかさに欠けるものの、先高期待感は大である。

◆まだまだ、プリマハム(2281)なんて、との声が圧倒的な同社株だが、この日は184円と25日に付けた08年12月以来の高値186円に迫り、終値は180円。昨年4月高値164円と5月安値118円で形成したトライアングルを、長期相場を示唆する52週線に下支えされて一気にクリア。全般相場の急失速場面があっても、160円前後が下限となりそうだ。一気に上げた後はぼちぼちの相場を経つつ、慌てずに業績動向をチェックし、ここから長期かつ大きくなりそうな相場に付き合っていく覚悟をしよう。●神戸物産(3038)は2年間弱の2200円台をクリアし、昨年12月に07年4月以来の高値2544円を付けた後、2200円台への調整を完了。上値を試す動きが始まった?10年10月期から業績は様変わり、今期経常増益幅が縮小予想も、同社は慎重予想が常。前期も結果は31%の経常増益着地。今期は7%増の50.3億円予想だが、株価は先を読み始めた。2200円台買いから2300円台買いに引上げる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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