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2011/02/28

◆2月末、日経平均は前週末比97円高の1万624円と続伸。戻り高値圏で月足陽線を描き、上昇基調を維持した。25日のNY円が7日続伸した流れから東京外為市場でも1ドル=81円台後半に4日続伸し、対ユーロでも112円台前半に反発した。前場はこの流れに加え、27日(日)のサウジアラビア株式市場が急落(5%下げ)して終ったことや1月国内鉱工業生産指数が予想を下回ったこともあり、輸出株、資源関連株をはじめ全般的に売りが先行した。ただ、25日の2月消費者信頼感指数(確報)の上ぶれなどで米国株が休場をはさみ4日ぶりに反発し、この日に中国株が急反発したとあって、金融株、輸出関連株から上昇し、資源関連セクターも鉱業を除き上げに転じた。■もっとも、ギリシャ発から始まったユーロ不安は当初、欧州各国を巻き込んで大きく広がるとは多くの市場は想像しなかった。チュニジア発の北アフリカ・中東政情不安もサウジが巻き込まれたら!との恐怖を各市場は先週味わった。まだまだ、世界の株式市場をはじめ、各市場は米国発の過剰流動性がやや押さえ込まれる格好となりつつあるなか、様子見気分が強まる可能性が高く、買いは様子見。戻り場面では手を空かせたい。

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◆前週末、5週連続で週足陽線を描いた「ディズニー・リゾート」運営のオリエンタルランド・OLC(4661)はきょうも昨年来高値を更新した。先々週に8000円台に乗せ、04年3月以来ほぼ7年ぶりに上値ネックラインを突破したことで、新たな株価水準を探る動きが始まったといえる。日本のレジャー産業界が苦戦を続けるなかひとり勝ちのディズニー・リゾート。4月にはTDL、TDSのチケットを値上げする。筆者はかつて韓国から妻の親戚・知人がくるとTDLや箱根に案内したもの。しかし、甥・姪っ子たちが成人した今はTDL、箱根以外に行くようになった。行くたびに今までと違った発見があるのは楽しみであり、アジアから来場者増とリピーターの呼び込みに成功している。ただ、8000円を付けたばかりで勢いついたここはウォッチングとしたい。●中外炉(1964)は先週、下値波乱したものの、結局、下ヒゲの長い週足で終えた。そして、きょう、400円目前まで上昇し2週間ぶりに昨年来高値を更新した。これもまた、何度も紹介してきた銘柄だが、昨年11月に続き、2月中旬に今3月期連結経常利益予想を大幅に増額修正したことで、かつて仕手思惑株としての実績が本領発揮され始めた!?●また、当欄注目株戸田工(4100)も先週は13週線を割り込んだが、きょう一気にプラス圏に浮上。下値に26週線が控えており、米国での車載用リチウムイオン電池のニッケル系正極材への期待が高い同社株もまた、ウォッチングを継続すべきであろう。●マクドナルド(2702)は52週移動平均線が2007円まで上昇したことで、割り込み始めた。上昇基調にあった09年には何度も割り込んだことがあるが、今回はどこまで辛抱できるか?来週に発表予定の2月度既存店売上高動向に注目しよう。1月は前の年が10.0%と高い伸びだったものの来店客数の増加により2.2%増で着地。昨年2月度も9.1%増とゲタが高かっただけに2カ月連続でプラスを確保できるか、微減レベルでしのぐならば、52週線沿いの上昇基調の維持が期待できよう(全般相場が大荒れした場合を除き、09年2月以来の下値支持線である52週線割れ場面は買いと見ている)。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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