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2011/07/20

◆日経平均は前日比116円高の1万5円と反発。13日から上げ下げが日ごとに変わるたすきがけの相場が続くなか、7月11日以来6日ぶりに1万円台での大引けとなった。米債務問題で光が見えたことから幅広く買いが広がった。米国では前日とは一転、NYダウが202ドル高の1万2587ドルの終値となった。オバマ米大統領が上院超党派の財政赤字削減策を評価したことで、債務上限問題が解決に向かいデフォルト(債務不履行)が回避され、格付け機関による米国債格下げリスクが低下したと好感されたもの。NYダウは7日に付けたほぼ2カ月ぶり高値1万2753ドルから19日には1万2296ドル、3.6%まで下げたが、そこから反転してきた。IBMなど企業業績好調組が買われ、住宅関連指標が好調だったことも後押しした。21日に発表される新規失業保険申請件数は悪化が予想されているが、債務上限問題が市場の期待の方向に進展していくとなれば、米国では強気派が仕掛けやすい相場となる?■一方、欧州では、南欧などのデフォルト懸念は簡単には収まりそうになく、なお漂流が続きそうだが、さてどうか。■そして、東京株式市場は、米国次第の展開に変わりはなさそうだ。この日の東証1部市場出来高は15億株台前半、売買代金は今月2度目の1兆円割れとエネルギーは乏しい。海外要因による短期的な全面高があっても、一面物色、一面整理の相場が続きそうだ。

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◆前日に5年半ぶり高値を付けたサイバー(4751)は小反落し、ここ高値圏にあるメッセージ(2400)は、いったん下げた後に切り返し変わらずで終了するなど調整色を強める場面があった。が、不思議ではない。業績と相場の上昇基調が崩れない限り注目して行こう。■一方、この日、ファナック(6954)は大幅高し日経平均を牽引した。工場自動化といえばここしかないオンリーワン企業だ。NC装置で世界高シェアを有し、産業用ロボットが欧米で復調、人件費の急上昇が続く新興国でも産業用ロボット導入が続く。この日高値は1万4490円で、1999年12月に付けた上場来高値1万4900円まであと410円に迫った。ここからの攻防が注目される。●となれば、産業用ロボットなど様々な機械の動きを制御するモーションコントロールに不可欠の機器、部品を製造するのは当欄注目のナブテスコ(5268)であり、半導体製造装置や産業用ロボットに組み込む減速機を手がけるのはハーモニック(6324)だ。ナブテスコは2000円固めから25年前の上場来高値2810円を目指す構えにあり、ハーモニックは度重なる株式分割でチャートが読みにくくなっているが、権利落ち分を修正したチャートでは、07年2月最高値2333円にアタックしている格好だ。ともに08年秋〜09年1月頃の安値から水準を大きく切り上げているとあって高値波乱の懸念はあるが、当欄ではファナックとともに引き続き、中期相場に期待している。●浜松ホトニクス(6965)もまた、4000円手前にある上値ネックラインへの挑戦が続いている。

◆オンリーワンといえば、気象情報サービスで世界最大手のウェザニュズ(4825)もそうだ。携帯電話による気象情報の有料会員数が増加しており、その分、発信情報の信頼性が一段と高まる格好となっているのが良い。まだ割高感はなく引き続き妥当株価水準を目指す相場が続く?  

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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