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2015/02/16

◆日経平均株価は前週末比91円41銭高の1万8004円77銭と反発し、2007年7月以来7年7ヵ月ぶりに1万8000円台を回復した。そして、TOPIXも10.05高の1459.43と反発し08年1月以来の高値となった。前週末の欧米株高を受けて投資家心理が改善した。 この日取引開始前に内閣府が発表した昨年10-12月期日本のGDP速報値は前期比年率2.2%増と3四半期ぶりにプラス成長した。市場予想の3.7%増を下回り、7-9月期予想は1.9%減から2.3%減に下方修正されたものの、1万8000円割れを見た後は一時1万8074円26銭まで上昇し昨年12月8日に付けていた高値を更新した。ただ、その後は利益確定売りに上値が押さえられ、後場は1万8000円を挟みもみ合いに・・。13日の米国市場は、2月消費者マインド指数が予想外に低下したものの、NY原油高に加え、欧州株が経済指標改善を背景にそろって続伸したことからSP500種は昨年12月29日の過去最高値を更新し、NYダウは昨年12月29日以来の1万8000ドル台回復・・。■業種別株価指数は24業種が上げ、9業種が下げた。値上がり率上位となったのは直近で上昇基調が続く金融・不動産と続伸が多かったエネルギー・資源関連セクター。値上がりトップは銀行で2.84%高と8連騰となり、2位NY原油続伸が追い風となった鉱業2.73%の続騰、3位保険2.38%の5連騰、4位卸売続伸、5位証券・商品先物1.91%の6日続伸、6位非鉄金属反騰、7位その他金融8連騰を挟み8位石油・石炭1.57%高・・と金融・資源関連が並ぶ。9位ゴム製品は続伸、10位紙パルプは1.37%の続伸だった。一方、下げたのは、1位その他製造0.90%安と9位ガラス土石0.02%の輸出関連2業種を挟み、2位医薬品0.64%、3位繊維製品、4位水産・農林業、5位食料品、6位空運、7位ガス・電気、8位化学0.04%の続落・・と内需関連7業種が続いた。

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◆さて、当欄長期注目株で介護医療用装着型ロボットを手掛けるサイバダイン(7779)東証Mが反落し、一時、2800円と昨年12月24日以来の安値を付ける場面もあった。13日発表の2014年4-12月期連結決算で最終損益が7.18億円の赤字となり、赤字額が前年同期の4.5億円から拡大したことが短期資金の売りを誘ったようだ。売上高は子会社の本格稼働、新製品投入により前年同期比29%増の3.49億円に伸びたが、先行投資負担増が響いたものだ。まあ、デイトレ感覚の目先資金が闖入する同社株だから、目先の動きは無視し株価トレンドが上向きにあるかがポイントとなる。とはいえ、昨年8月の(株式分割落ち修正後)最高値3930円以降、上値が切り下がる展開となっていることが悩ましい。この日2792円前後にある200日移動平均線、そして、昨年12月安値2377円が下値ポイント価格となる。さて、ここから短期資金は如何に動くか?ウォッチングしていこう。 なお、発表された3Q決算では、装着型ロボット「HAL」を使った歩行訓練のトレーニングなどを実施する国内子会社3社が本格的稼働したうえドイツで脊髄損傷等の歩行不自由な患者のリハビリ向け「HAL」が伸びた。しかし、欧米事業の拡大、国内の製造拠点建設に向けた資金調達関連など一時的な費用が膨らんだ・・という。目先資金の入りやすい銘柄であり、乱高下はよくあることだが、上記のように足元のトレンドは下向き。同社の「志」を応援する長期の「買い」の投資家にむけ、買い場を探すため引き続き相場の流れをウォッチングしたいものだ。●また筆者証券時代から馴染み深いセーレン(3569)が昨年来高値を更新し、07年8月以来の高値1031円を付けた、5日取引終了後に発表した15年3月期連結売上高は従来予想の1020億円→前期比6.1%増の1040億円、経常利益は66億円→13.9%増の73億円、1株利益は66.5円→77.4円と増額修正したことが引き続き材料視されている。主力のカーシート材が米国・中国で自動車販売台数が増加していることが追い風となり電磁波シールド材や高性能導電糸も伸びた。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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