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2009/10/20

◆日経平均は前日比100円高の1万336円と反発、9月24日以来ほぼ1カ月ぶり高値水準に戻してきた。19日のNYダウが企業決算の好調、景気楽観を背景に上昇し昨年10月3日以来、1年ぶり高値で終了したことを受け、金融関連株が連日で値上り率上位に並び、資源株も国際商品市況好調を背景に一部が値上がり上位に食い込んだ。19日の米国市場では、アップルやTIなどが発表した企業業績が好調、ハイテク株の多いナスダック総合株価指数は急伸し昨年9月26日以来の高値を付けた。NY金先物はドル安を背景に6.60ドル高の1オンス=1058.10で終了、14日の最高値1072ドルに接近した。NY原油先物も一時79.69ドルまで上昇、昨年10月以来1年ぶり高値に進み、業種別S&P500種株価指数は全10業種とも上昇。■ただ、日経平均は直近、1日の上下幅が縮小している。この日もわずか50円幅の中に納まり、方向感は乏しい。出来高も活況というレベルに遠く、米国市場をはじめ海外市場の活況振りとは趣を少々異にしている。1989年末、バブル崩壊直前の東京市場では「債務大国であり日沈む国の米国のPERに対し、債権大国で日出ずる国の日本のPERが倍に、何倍にも高くなるのは当然」との声で満ち、「1990年代の日本は黄金の時代」と特集した有名週刊経済誌もあった。が、今は遠い過去に・・。少子高齢化が進み、GDPで新興国に次々追い抜かれていくだろう国に成り下がりつつあるのだから、敗北主義的声が聞かれるのも当然!?

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◆東芝(6502)はアップルの好決算発表を受け5円高で始動した直後に541円の年初来高値を付けた。が、その後は、円高を背景に利益確定売りに押され、反落で終った。5日安値から110円、35%弱上げたのだから、売りが出てくるのは当然であろう。今週末の相場の終りかたが注目される。■一方、半導体・液晶製造装置関連のスクリーン(7735)は、24円高の377円まで買われ、13日に付けた年初来高値368円を更新。6月以来4カ月強に及ぶ350円前後の上値ネックラインを突破。400円台相場に向かって前進した。低位半導体関連株でチャートが上放れた銘柄として、短期資金の買いが流入したものだ。今10年3月期業績予想に投資家が尻込みするなか、液晶製造装置関連で受注増が期待されている。決算発表予定日は11月9日と遅いのはやはり、業績悪が主因?強弱感が対立するなか、信用需給に注目しよう。ただし、400円前後は、昨年9月のリーマンショック時の急落シーンにあって「肩」にあたる水準。現状では、これを一気に通過することは困難とみ、400円前後での利益確定売りを推奨したい。

◆日電産(6594)もまた当欄注目株。一時140円高の7420円まで上昇し9月17日に付けた年初来高値7450円に急接近する場面があった。この日、イタリアの家電用モーター大手を年内に買収する契約を締結したと発表。ほぼ1年ぶりのM&A(企業の合併・買収)戦略再開であり、さらなるM&A継続と業容拡大を期待した買いが先行したもの。日足、週足とも好チャートが続いている。ただ、昨年8月末、リーマンショック直前の株価水準の7390円から8000円にかけては戻り待ちの売りも多そうだ。高値飛びつき買いは控えたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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