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2005/10/06

◆本日、アジア株式市場で上昇したのはベトナムのみ(中国は休暇中)。東京市場では平均株価が330円安と今年2番目の大幅下落となり、TOPIX33業種揃って下げた。米国株の下落が世界株式市場を襲ったのだ。「米国株が軟調でも、日本株は上値を追うディカップリング(同時に同一方向に動くことをやめる=逆方向に向かう)相場示現」との見方は今回も否定されつつある。結局、21世紀初頭は「パックスアメリカーナ」(唯一の超大国アメリカがもたらす平和)が依然本流であり、世界金融・資本市場でも同様ということ。アメリカ株が下に転がっていくのに、「アメリカべったりの日本」の株が短期的にはともかく長期にわたって逆行高するのには無理がある。■もっとも、きょうは、下げたがっていたところを、米国株安が後ろから押したようなものではある。値下がり銘柄数1508は今年2番目の多さであり、目先資金の買いが止まり逆回転(新規のカラ売りから入り、下値で買い戻すパターン)現象が一部でおきた。勢いに任せて高値近辺で買った投資家の処分売りも混じり下げが加速した。■本欄では、当初は9月中旬にも調整に入ると見ていたのを、9月下旬に、3日発表の日銀「短観」で景気、企業業績などの好さを再確認し、好材料出尽くし感が広がるため3〜5週間の調整に入ると修正した。きのう、「ただ、困ったことに、ここからの調整鏡面での市場体温計にふさわしい銘柄を筆者はまだ得ていない」としたが、下げ始めたばかりの今は、先入観を持って見るよりも、市場の流れを読むことができるまで、決め付けるのをやめることにする。

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◆今回の平均株価の目先ポイントは、25日線(6日現在1万3052円)。日足一目均衡表の基準線(同1万3088円)。9月29日に高値を取った後、下げに転じていた新日鉄(5401)、住友鉱(5713)や30日高値から反落している三菱商事(8058)などがこのポイントからどういう展開を見せるのかに注目するとともに新たな動きが芽生えるかに注目したい。■本欄の長期注目株であるツムラ(4540)、テルモ(4543)、含み資産関連で一度除外した後再注目した片倉(3001)、ハイテクでは浜松ホト(6965)、島津製(7701)など、市場体温計候補だったどん底人気のソニー(6758)・・は強気継続。■自動車関連では、昨日紹介の小型株を強気する。なお、きのう、本郷(3425・ジャス)が来年4月に同じホンダ系のヒラタ(5989・ジャス)と合併することを記さなかった。したがって、本郷と同時にヒラタを買い推奨する。もちろん、本欄になくてはならない、きょう年初来高値を更新したアンジェス(4563・マザ)、そーせい(4565・マザ)などバイオベンチャー株、Jストリーム(4308・マザ)、インデックス(4835・ジャス)などブロードバンド絡み株やJCOM(4817・ジャス)は買い場探しのチャンスと前向き姿勢崩さず。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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