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2010/06/15

◆日経平均は前日比8円高の9879円と小幅ながら4日続伸した。14日の海外市場は、ユーロ圏の5月鉱工業生産指数が市場予想を上回る伸びとなったことから欧州株は4日続伸した。しかし、その後、格付け会社ムーディーズがギリシャ国債の格付けを4段階引き下げ、投資適格水準を下回るとしたことを受け、米国株は後半下げに転じた。金融株は急落しS&P500種指数の足を引っ張った。英BPは、オバマ米大統領がメキシコ湾原油流出事故に関する損害賠償を支払うための口座開設を求めるとされ、10%に迫る大幅安となった。■東京市場では、1部市場出来高が15億4177億円、売買代金は1兆675億円と連日の薄商いに終った。しかし、ギリシャの格下げにもかかわらず東京外為市場の円は対ドル、ユーロで上げ幅が限定だったことから、精密機器、機械株が下げるなか自動車関連株は上昇。NY原油高も卸売など資源関連株が下げる一方、石油株、鉱業株は上昇とセクター内の動きも分裂気味。目立ったのは、手掛かり難のなかで、証券会社が新規に「買い」や「強気」の投資判断を付与した銘柄、あるいは、投資判断や目標株価を引き上げた銘柄に個人投資家など短期資金の買いが流入し好人気となったこと。クレディ・スイス証券が野村HD(8604)、大和証券G(8601)など証券株の一角を「中立」から「アウトパフォーム(強気)」に引き上げたことが買いを誘ったのも、方向感の乏しい相場ゆえ。基本はウォッチングであろう。

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◆日経平均は後場、上げに転じ、25日移動平均線を上抜いた。4月5日高値からの下落途上の同月27日以来の25日線回復だが、どれほどの意味があるのかは判然としない。前日も記したように、前週にかけての週足で2本の下ヒゲの長い足を引いたことが、テクニカル的には打診買いなどを誘う格好といえ、それに続いての25日線回復に、15日の海外市場で追撃買い材料出現となれば、戻りを試す動きがあっても不思議はない。4日の戻り高値9962円は小さなポイントだが、これを軽く突破できれば、1万円台回復が期待できよう。ただ、米国株頼みの相場に不安は残る。また、直近150日間では1万100円〜200円が出来高最多価格帯。52週線は1万200円台央にある。この日の出来高15億株、売買代金1兆円強では突破は不可能であろう。

◆前日に記した「じり高基調」銘柄探しといえば、直近で紹介し始めた雪国まいたけ(1378)は08年10月の上場来安値305円を大底、09年4月安値323円を二番底とした直近では13週線沿いの上昇基調にあり、下に26週線が控える格好だ。その13週が週足を下から突き上げる格好となりつつある。今11年3月期2ケタ増収、3割経常増益の会社予想でPERは13倍台。人気薄というハンディはあるが、前期に営業利益が過去最高を更新し、今期は経常利益が1999年3月期の過去最高益20.4億円を更新する見通し。500円台は05年以来の上値関門となっており、500円台前半なら「買い」、6000円台に乗せてからの追撃買いで臨みたい。●2月下旬安値からちまちまと上げてきてようやく300円弱の上昇をみて、年初来高値を更新しているのはマクドナルド(2702)。08年12月の人気時以来の人気を得る日は遠くないか。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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