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2009/01/09

◆9日、日経平均株価は小幅続落し、昨年末大納会終値を下回った。朝方は8日の米国株が総じて上昇、NYダウ平均も引けにかけ下げ幅を急縮小したことあり、買いが先行した。しかし、9日の米雇用統計発表や東京市場が3連休控えにあるうえ、東京外為市場で円が3日続伸、1ドル=91円台前半へ円高が進んだこともあり、値下がり銘柄数1049は値上がり数559のほぼ3倍と利益確定売りが優勢となった。

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◆現在の世界の株式市場、商品市場は、20日に米新大統領に就任するオバマ氏の景気対策への期待感だけが支えている?が、昨年11月に大統領選挙で勝利して既に2カ月が過ぎ、3連休があければ、就任式まで1週間だ。蜜月期間は就任後20日〜100日?いや、市場は、長くは待てない。これまでオバマ・カードをかなりきってきた。投資家はすでに、発表される企業の業績動向に敏感に反応し始めている。8日には小売り大手のウォルマートとカジュアル衣料のギャップが利益見通しを減額修正、いずれも下落した。前日には、半導体最大手インテルの暫定売上高が計画を下回ったとして下げ、日本の半導体関連株は大きく値を消した。大統領への期待感は株価に織り込まれた投資家が認識した後、業績予想の減額修正が相次いだとなると・・?当欄は、もうすこし洞ヶ峠を決め込みたい。

◆2009年最初の週の日経平均は、「戻り高値を切り上げた週足小幅陰線」となった。が、なんとも判定はできない格好だ。来週の動向を足して先行きを読む手がかりを得たいもの。3連休明けの東京市場は、2日間の米国景気・市場動向を知った上での動きとなる。この日の東京市場は方向感がなかったのも当然か。

◆前日まで泣いていた当欄注目の消費関連株を中心とした小型材料株はこの日、大半が買い戻しが先行し、反発に転じた。しかし、多くは、26週線、52週線にタッチしたか、割り込んだ後、下げ幅が縮小した「下ヒゲも実線も長い週足陰線」となり、先行きに懸念を残した。カカクコム(2371)、ABCマート(2670)、マクドナルド(2702)、CCC(4756)、ACCESS(4813)、ネットワン(7518)、セブン銀(8410)などがそうだ。週明けの動きに注意したい。

◆また、先に、4月の改正薬事法施行でドラッグストアチェーン各社はコンビニや大手スーパーなどと一般薬品販売で競争にさらされる。当欄ではコスモス薬品(3349)を関連銘柄として注目してきたが、8日に今09年5月期中間連結業績予想の増額修正を発表したことから、東証1部の値上がり率で16位と上位になった。ただ、サーベルを逆さにしたような日足を戻り高値圏で引いたことに不安感が残るが、週明け、再び1400円台央前後で終るようだと先高期待感が膨らむはず。

◆製薬中堅のキョーリン(4569)が、続急伸した。新光証券が7日付けリポートで、「10年3月期にむけ業績は大きく飛躍する見込み」だとし、新規に投資判断「2+」(やや強気)でカバレッジを開始したことが材料視された。株価は、昨年12月2日に付けた856円を、10月28日の上場来安値931円に対する二番底とした上昇基調入りを鮮明化させている。大納会の戻り高値を突破したことで、先高期待感が強まったとみる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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