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2011/06/10

◆6月第2週末、日経平均は前日比47円高の9514円と小幅に4日続伸した。4日続伸は3月大震災後で初めてのことだ。9日の米国市場では、NYダウなどが7日ぶりに反発した。欧州株も概ね7日ぶりに反発した流れから買いが先行、日経平均は寄り後10分でこの日の高値を記録した。欧州ではインフレ率はECBの想定よりも下回るとの見方から一段の利上げ見通しが後退。米国では9日発表の消費者信頼感指数の改善や輸出増を手掛かりに買いが先行。NY原油先物、金先物が上げたことも後押しした。ただ、NYダウは26週線から上に解き放たれたわけではなく、この日のアジア市場で上海総合指数が前日の1月9日以来の安値からわずかに反発したものの、香港、韓国、インド株などが崩れたことから、引けにかけ上値が切り下がる展開となった。

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◆来週は14日に5月の消費者物価指数、鉱工業生産、都市固定資産投資などが発表される中国の動きが注目点となろう。米国も15日の5月鉱工業生産、15〜16日にかけて発表される住宅関連の数値が注目点となりそうだ。NYダウは日足ベースでは1万2309ドルにある75日線を200ドル弱割り込んでいるが、米国では長期相場の指針としている200日線は1万1617ドルにあり、500ドル強の余裕を持っている。が、NY原油・金先物相場に左右されやすくなっていることはいい感じではない。まして、NYダウ以上に機関投資家の指標であるSP500種指数では、200日線は1244ポイントにあるが、8日には1277ドルまで下げる場面があった・・。■また、引け後にトヨタ(7203)が発表した今12年3月期連結業績予想に対し全般相場がどういったリアクションをおこすかが注目される。あるいは、ほとんど反応らしい反応がない?それでも、3月15日の暴落後は概ね3200円〜3400円水準でもみ合う展開がほぼ3カ月続いた。決算発表で、上下どちらかに向かって動きだすことがあっても不思議はない。上値慕いの相場となれば、トヨタ系の自動車部品株から銘柄をピックアップして紹介したいと思っているが・・。トヨタが発表した今期連結営業利益予想は前期比43%減の3000億円、為替前提は1ドル=82円、1ユーロ=115円だ。

◆当欄注目銘柄では、マクドナルド(2702)が前週の年初来高値圏で寄り引け同値足となり、今週は小幅陰線。2000円台前半にある26週、52週線の下値サポートに期待し押し目を待とう。●ナブテスコ(6268)は1800円前後のもみ合い、4月高値2126円からは15%強下値だ。中国の景気減速で工場自動化関連投資が縮小、ロボット向け精密減速機への懸念が株価を押し下げたもの。中国景気を横目にウォッチングを継続しよう。●このことは、ハーモニック(6324)にもいえること。1800円手前で下げ止まるかがポイントとなる。●メッセージ(2400)は前週に分割落ち後高値27万円をつけた後、利益確定売りに押され、高値圏での上ヒゲの長い週足を引き、今週は陰線足。3月15日安値から46%の大幅高とあって、調整色の強い相場となりそうだ。いったん、売却もよしとしたい。●一方、依然13週、26週線沿いに上昇基調を刻みこの日年初来高値を更新したのはホトニクス(6965)。ここから「買い」とはいえないが、下値サポートラインに届き、頑強な動きに変わりがなければ、なお「買い」としたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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