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2009/10/23

◆10月相場は来週で終了。日経平均の10月月足は、きょう現在、下ヒゲを引いた小幅陽線となっている。8月高値から上値は切り下がっているものの、かつて「3カ月投資では11月に買って、2月に売るのが最良のパターン」といわれたが、10月の月足はその準備の月の形としてよくなりつつあるといえる。ただ、東京市場に自立的な動きがみられないことがこのアノマリティを打ち消す可能性がある。自立的に動けないのは、需給面では、市場取引の過半を占める海外投資家の動きが鈍いこと、週明けから始まる臨時国会で、予算の概算要求で大風呂敷を広げた鳩山政権がどこまで、是は是、非は非で臨み、傾きかけた日本丸を立て直せるかが見えないことなどなど・・が懸念されるからだ。■それでも、期待したいのは、週明けから発表が本格化する3月期決算企業の上期(4−9月期)決算がそれなりに期待を持たせてくれるからだ。今週は、先行きが見えなかた期初の発表期に対し、世界各国の景気刺激策の効果から、増額修正を発表する企業が続々と出現した。今週の動きから推察すれば、期待してよい、となるはず。幸い、半導体関連株、リチウムイオン電池関連株など環境関連株、スマートフォン(コンピュータの機能を併せ持つ携帯電話)関連株などの一角から活況を呈する銘柄が見受けられてきたことも11月相場に期待感が高まる?

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◆東芝プラント(1983)は今週末6週線、13週線を上抜いて終了。改めて上昇基調が鮮明化しつつある。8月26日の年初来高値1319円は1993年10月以来16年ぶりのことだ。当時と、状況が一変しているなかで、前3月期まで連続過去最高益を更新してきた。今期も増額修正期待感が強い。鳩山首相の温暖化ガス25%削減宣言もあり、東芝(6502)とともに中勢上昇基調は継続するとの見方を変更しなくてもよいとみる。決算発表は30日13時台予定だが、13日に今期業績予想を増額修正済み、今回は通期業績予想の修正はないと見る。

◆フォスター電(6794)が4日続伸した。前日に付けた昨年6月以来の高値2505円はあと15円だ。同社はヘッドホンをはじめとした音響機器のOEM専業メーカー。市場では、アップルの「iPhone」をはじめとしコンピュータの機能を併せ持つ携帯電話「スマートフォン」の市場が拡大していること、米国で電子書籍市場が急拡大していることなどが話題となっている。証券各社でも関連レポートが相次ぎ作成されている。日本企業の関連技術に改めて注目が高まっており、この日も関連銘柄が人気となっている。フォスター電ではヘッドホンなどがスマートフォンで使用されており、iPod向けが伸張。決算発表は11月2日の大引け後の予定だが、今上期連結業績予想は9月後半に増額修正済み。通期予想は修正されなかったことから増額修正が期待される。ただ、株価は、スマートフォン関連銘柄として人気が続いているとはいえ、2月の年初来安値491円から前日高値まで5.1倍化。月足は3月から8カ月連続陽線だ。突っ込み場面が欲しい。●フレキシブル配線板のフジクラ(5803)、NOK(7240)、タッチパネルのSMK(6798)などはまだ上昇余地ありとみる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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