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2010/04/09

◆4月第1週末、日経平均は前日比36円高の1万1204円と反発した。7日の海外市場ではギリシャへの懸念が後退し円は対ユーロでわずかに下げ、対ドルでは前日並みとなった。もっとも、ギリシャへの懸念後退といっても決定的な好転要因が生まれたとか、政策が実施に向かったとかの話ではなく、某首相・大統領が、某総裁が具体的な解決策を実施する、国民はこの解決策を実際に受け入れることが確実となった訳でもない。ギリシャ問題に注意は必要だが、一喜一憂する必要はない。むしろ、きょうも25日平均騰落レシオが150%に乗せてきたが、これを緩和するための短期調整に向けた悪材料としてギリシャ問題が働けば良いと思うのだが・・。

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◆東京外為市場では、1ドル=93円台央、対ユーロで125円台前半と円安に振れた。しかし、直近相場をリードしてきた輸出関連株は利益確定売りなどに伸び悩んだ。一方、前日に今期最終利益予想の増額修正を発表したファーストリテ(9983)が急反騰し、小売株を初めとした内需株物色を牽引した。ただ、前週2日に発表した3月既存店売上が低温と日曜日が1日少なかったことから既存店売上高が前年同月比16%強減少、国内販売は曲がり角かと売られ、週前半に大きく下げた分のちょうど半値戻しで終った。200日線で下げ止まっての反騰だが、来週の相場は先行き相場を占う意味でよくよく注目したい。セブン&アイ(3382)もまた5週連続陽線で24カ月移動平均線を若干上回ってきた。輸出関連主力株が調整期間中の主役で終るか、なべ底を描きつつある動きがどこまで有効なのか、注目しよう。

◆当欄では、消費関連株として、セルフうどん店「丸亀製麺」を運営するトリドール(3397)、ABCマート(2670)などを中心に紹介してきた。ABCマートは前日に大幅高し08年末以来の高値を付けただけに、きょうは一服したが、急騰後の調整ぶりを見た後、動きたい。前日の急騰は7日に発表した前10年2月期連結経常利益が大幅増益で連続過去最高益更新となったうえ、今2月期連結経常利益も連続2ケタ増益見通しとなったことが好感されたものだ。●一方、トリドールはきょう17万9000円の高値引けで昨年12月第2週以来の高値を付けた。そして、2週連続で中期相場を占う26週線を回復してきた。これは昨年12月台1週以来のことだ。相場は変わったと見る。

◆また、直近で紹介してきた後発薬関連株も好人気となった。調剤薬局大手で今秋には後発薬の本格生産に向けつくば工場が稼働する日本調剤(3341)はほぼ1カ月ぶりに年初来高値を更新し、6週線沿いの上昇基調をたどっている。●後発薬受託生産のシミック(2309)は変わらずを挟み6連騰し、4日連続で年初来高値を更新。●3月の新規上場でまだ、相場らしい相場を演じていないダイト(4577)は、後発薬の原薬生産を手掛けるがまだ、市場に馴染みのない今がチャンスと見る。62円高の1647円と3連騰。一時1661円まで上げ、3月30日の上場来高値1665円に急接近する場面もあった。今5月期は前期比7%増収、18%経常増益、15%最終増益見通しで、予想1株利益91.5円。予想PER18倍台と割高感は乏しい。なお、後発薬専業大手は沢井薬(4555)、東和薬品(4553)、日医工(4541)、富士製薬(4554)にも注目を!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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