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2011/06/30

◆3月期決算企業の第1四半期末にあたる6月末の日経平均は前日比18円高の9816円と3日続伸し、5月11日以来の9800円台を回復。29日の海外市場で、ギリシャが欧州連合(EU)などの金融支援を受けるための最初の関門を突破、30日までの関連予算案の審議、可決を目指す。結果、欧州の利上げ観測からユーロが続伸。小安かったギリシャを除く南欧株を含めた欧州株は3連騰した。ドル安からNY原油・金先物など商品市況が続伸し、米国株も3日続伸した。この流れは、アジア時間になっても変わらず、中国が1%を超えて反発するなどアジア株もそろって続騰し東京をサポートした。日経平均は9800円台に乗せて始動し、前場後半に9800円台割れ場面があったものの、後場は9800円台前半でもみ合う展開となった。日中値幅は6日連続で100円未満と上値追いには慎重な姿勢が続いた。

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◆浜松ホトニクス(6965)が3470円まで上げて連日で年初来高値を更新した。リーマン・ショック後の09年2月に1455円の03年4月以来6年ぶり安値を大底とし、26種移動平均線及び52週線に下支えされた上昇基調が続いている。リーマン・ショックにより09年9月期経常利益は前の期比77%減の47億円に大幅縮小したが、前10年9月期に3.3倍増の160億円と急回復し、今11年9月期は前期比32%増の212億円と3期ぶりに過去最高益更新見通しにある。何よりも、光検出器関連技術で世界に突出し続けていることを今も注目している。最初に同社に惚れたのは筆者が証券会社調査情報時代のこと。同社訪問時に暗い部屋の中で、カメラの前を通った時に、ちゃんと、カメラが私の動きを捉えたことを知ったときだ。技術に疎い私だかから感激はひとしおだった。あれは、1987年2月に超新星からのニュートリノを世界で初めて検出したとの話を聞いてしばらくたった後のことだから、90年代前半のことか。同社が店頭市場に上場したのが86年だからそれほど時間はたっていない。ニュートリノ検出の功績で2002年には小柴昌俊氏がノーベル物理賞を受賞したが、ニュートリノを検出したのが同社製の光電子倍増管。光・電子時代という時を得て、ようやく業績が大きく花開きだしたのは2000年代の初めであり、08年9月期にこれまでの最高経常利益を上げた。そして、今期は最高更新の見通しだ。高感度ハイビジョンカメラが暗闇のなかの動物を捉えてテレビを見る私たちを楽しませ、医用機器向け光電子倍増管が拡大し今期業績を押し上げる。前号でも記したが、3900円台の壁に向けての挑戦が続く。物語コーポが4日ぶり反発、1部上場に絡む売りは一巡が近いとも

◆「食べ放題」焼肉店を展開する物語コーポ(3097)が下値模索中。27日に東証2部から1部市場に指定替えされたが、20日以降は公募・売り出し価格1434円を割り込む状況が続いているのは公募・売り出し分の投げが先行しているため。公募と1部市場上場承認を発表した翌7日に分割落ち後高値を付けた。その後は需給悪化懸念から売りが先行。しかし、足元業績は好調。11年6月期決算発表は8月中旬頃。焼肉店売上が伸張し月次売上は好調。増額修正は堅く事前のアナウンスに期待。2部時代は機関投資家がカバーしてない。決算説明会で実態の良さが認識されれば評価が高まる、と知友アナリスト。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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