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2007/10/29

◆米国のFOMC後の利下げを決定的とし、世界同時株高が続いている。発表が続く9月中間決算も主力株中心に好業績組が多く、これを好感した買いが入りやすくなってきた。日経平均株価はこの日、注目の超長期線である24カ月移動平均線を上抜いた。先週途中には、10月末の24カ月線上方かい離は無理かもしれないと当欄に記した。が、この日のアジア14市場星取表は10勝3敗1休場。主力市場はそろって急騰し東京市場を後押しした。香港ハンセン指数は3.89%、1181ポイントの急騰、インド・センセンス30種指数もまた3.82%上げ2万ポイントに肉薄・・と過去最高を更新した。そして、欧州市場が上げ、米国株もまた続伸した。

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◆市場は発表される業績次第で極端な動きで反応している。この日も、先週末26日引け後、市場がびっくりの好決算を発表した日産自(7201)が「巨体を揺るがし大幅続騰」した。また、郵船(9101)はこの日の取引時間中に中間好決算と通期業績予想の増額並びに年間配当の増額を発表したことが好感され、急騰。海運株人気を牽引し、7月の上場来高値1276円に急接近した。一方、減益、減額修正には厳しい下げが待っており、悪材料出尽くし感から、急反発に転じる銘柄の数は限定的だ。調整が続いていた主力大型株が好人気となり、自動車株、銀行株などが買い戻しなどで上げを先導した。ただ、東証1部市場で、新高値銘柄数わずか10に対し新安値は60、出来高は18億株弱に止まり売買代金も2.72兆円と力強さにはやや欠けるというか、通常並みのエネルギーに止まっている。月末恒例の「お化粧買い」との見方もあり、油断はできない。とはいえ、日経平均、TOPIXとも8月17日安値を基点に、9月11日、10月25日と下値が切りあがっていることは先行き期待感をつなぐ。あとは、日経平均に対し出遅れ感が著しいTOPIXがいつ200日線を上方かい離するかに注目したい。その意味では、昨春天井打ちの銀行株の動向が注目される。■一方、マザーズ市場の売買代金が1200億円を突破し、1月以来の高水準となり、ジャスダック市場も米国でグーグルなどネット関連株が好業績を反映した強展開となっていることも追い風としネット関連株中心に戻りが急だ。

◆東芝(6502)は29日、今08年3月期連結業績予想の増額修正を発表。純利益を従来予想比600億円積み増し前期比31%増の1600億円に修正した!「事業の選択と集中」で先駆した銘柄とし、評価は高い。8月安値後の株価は1000円を挟んだ往来相場が続いてきただけに、1100円台乗せから一気の上昇基調復帰を期待したい。さて・・。●ならば、筆者年間注目・原子力発電関連株の東芝セラミ(1983)はいかがか!月足陽線の上昇基調を継続し、94年3月以来13年5カ月ぶりの高値圏で月末を迎えようとしている。こちらは、失意の今期業績予想発表から2度の増額修正を経て、上昇基調を継続中だ。8月につけた高値1249円突破から一段高の展開が期待できそうだ。

◆75日線や13週線に後押しされ、4カ月の高値モミ合いから抜け出す構えにあるのは原子力関連の好チャート株であるトウアバルブ(6466・東2)だ!引き続き強気で臨みたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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