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2006/06/29

◆28日、NY原油先物市場で商いの中心である8月限が1バレル72ドル台を回復した。4月の史上最高値75.17ドルは目前だ。見回すと、原油以外の国際商品は調整が続いている。指標となるCRB商品先物指数はNYダウが史上最高値に迫った5月10日に1日遅れて高値をつけた後、下げに転じている。個別では、NY金市況は、5月12日に1トロイオンス725.0ドルの16年ぶり高値水準に買われた後、一本調子の下げで6月20日に567.0ドルまで下落した。現在、世界の投機資金は各種市場からやや腰が引けた格好となっている。そんななかでの原油のジリ高である。29日の米FOMC後、「6月利上げ、8月のFOMC後も利上げの可能性残す」との声明文となった場合、国際商品先物が下値波乱し、世界の株式市場を直撃する確率が高まる。その時、原油は?

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◆東京市場はきょうも先物主導で大幅反発した。が、売り物薄の中を駆け上がち出来高は今年3番目の低さだった。引き続きFOMCの結果を見たいとして、積極的な動きはみられない。原油高を背景に、石油開発、プラント、大手卸、商社など揃って堅調に推移した。■鉄鋼の世界再編への思惑から、新日鉄(5401)、住金(5405)、JFE(5411)などが反発した。●JFEのチャートは東京製鉄(5423)とともに、上から順に目先、短期、中期、長期線が並ぶ株価上昇時に見られる「順」なパターンとなっており、本欄の鉄鋼株強気姿勢を後ろから支えてくれそうだ。●東京製鉄は4月、6月高値時の2600円前後の上値関門に挑む構えにあり、●新日鉄も3月の年初来高値479円から6月14日には370円の年初来安値に売られ、下げ幅の半値戻し水準を達成。次の上値関門470円処を目指す。

◆冴えなかったのは、魚業関連株。マルハ(1334)、日水(1332)などだ。JPモルガン証券が投資判断を「中立」から「アンダーウェイト」(弱気)に引き下げたことが嫌気されたのだ。ただ、目標株価は290円と590円のもよう。JPMでは「(マルハは)漁価の上昇や漁業・養殖事業の回復で業績は回復基調にある。しかし、MSCB(転換価格修正条項付転換社債)発行に伴う株式需給の悪化が懸念される」と指摘する。では、MSCBを発行していない日水が売られるのはおかど違いではないか。目先資金が揺さぶられ投げたようだが、少々慌てすぎ。上値にシコリができたこともあり、若干の調整が必要になったが、これまで本欄が強気してきたような追い風が吹いていることは事実であり、ここから買い場を探したい。

◆シライ電子(6658・JQ)が朝寄り付きで50円高の1945円をつけ上場来高値を更新した。終値は変わらずとなったことから目先高値調整の可能性がある。半分利食い売りも可。●浜松ホト(6965)は3910円まで買われ01年6月以来5年ぶり高値となった。こちらは6月14日安値3220円から連日のように上昇してきたものだが、実需買いが中心ということで強気継続。持続。●新興プラン(6379・2部)は2月下旬以来の890円台に上昇。4桁相場目指し追撃買い。●イノテック(9880・JQ)はチャートがますます魅力的になってきた。●国策に適う後発品メーカーの沢井薬(4555)は5500円まで上昇、いよいよ発射台に上った!?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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