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2014/04/08

◆日経平均株価は大幅に3日続落。前日比201円91銭安の1万4606円88銭と前月26日以来の安値となった。東京市場ではこの日開催の日銀金融政策決定会合を控え、円は対ドルで続伸スタート。円が今月初めて1ドル=102円台入りしたことが嫌気され、日経平均は何度も1万4600円台割れが目前に・・。それでも、大引けまで踏みとどまり、なんとか耐え切った・・。日銀は12時前に金融政策の現状維持決定を発表した。日経平均株価は後場、2度下げ幅を縮小する場面があったものの、結局、二段下げの格好で大引けに向かって沈んでいった。それでも、2月以来、決定的な崩れを許さす下値サポートラインとなってきた52週移動平均線を前に何とか踏みとどまった・・。

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◆TOPIXも22.28ポイント下げ1174.56と大幅に3日続落。業種別株価指数は全33業種が下げた。3月20日以来のことで本年合計では13度目の全業種下落だ。追加金融緩和を読み海外ヘッジファンドが買ってきた銀行、証券、不動産株など金融関連への売りがきょうも優勢となり、NY商品市況安から素材・資源関連が売られ、円続伸が嫌気された輸出関連株も連日で下落した。値下がり率上位3業種は、1位の証券・商品先物が3.46%の大幅続落、2位は前日に値上がり率トップだった鉱業で、NY原油先物の3日ぶり反落が嫌気されて3.36%の急反落、3位医薬品は3.13%の3日続落・・。一方、値下がり率下位順で1位には0.66%と小幅に3日続落した水産・農林業、2位は小売0.73%の3日続落、3位はサービスで0.94%の続落となり、9位卸売を除く値下がり率の小さな上位11業種中10業種をリスク回避率が小さい内需関連が占めた。明日以降も内外の悪い星の下でも、52週線が下支えし続けることが出来るかどうか?ははなはだ心もとない・・。

◆三井住友FG(8316)が大幅続落。朝方から売りが先行し、直近上げ幅の69%を消した。7−8日の日銀政策決定会合を控え、追加金融緩和期待を背景に海外ヘッジファンドが3月27日安値1万4227円から3日高値1万5164円まで同社株など銀行、証券・商品先物、保険、その他金融、不動産株など日経平均指数先物と同時に買い上がってきた。しかし、4月追加緩和策の発動は見送られる可能性が高まったとの見方が強まり、一転、反対売買を続け、この日も売りが続いた。それ以前では、2月5日の日経平均安値1万4000円割れから17−18日の金融政策決定会合に対し、18日の高値が1万4900円。3月は10−11日の会合に対し、3日安値1万433円に対し7日に高値1万5312円があり、12日から下げが急となり17日には1万4203円安値まで下落・・。2月、3月に続き、この4月も金融政策決定会合の結果は「現状維持」だった。■市場では、4月実施となった消費増税の影響が各種統計上で把握できるのは5月以降。そして、日銀が通常、中期的な景況を把握するには四半期ベースの統計が必要であり、政策変更の可能性があるとしても統計が把握できる夏場以降と見るべきだとの指摘もあった。「日銀の金融緩和是非を材料視し買いで稼ぎ、返す刀で売りで稼いだ」のがこの日までの4月相場の実態?ならば、上記のように52週線が下支えするのは?

◆幸い、当欄主戦のプリマハム(2281)は219円と急反発し年初来高値を更新した。昨秋に上値を阻まれた220円クリアとなれば、一段上を目指す相場入りが期待できそうだ。8日付け日経新聞朝刊が「豪州とモノやサービスの行き来を自由にする経済連携協定(EPA)で大筋合意した」と報じたことが手掛かり材料。牛肉や乳製品など豪州産の農産物の輸入拡大につながり牛肉の仕入れコスト低減につながると日ハム(2282)を買う流れとは別に、同社株への買いが広がったものだ。会社四季報などが前14年3月期連結経常利益予想を会社予想の75億円(前期比5.3%減)に対し、増益かつ5期連続最高益予想とし、今15年3月期も続伸見通しとしていることから、見直し買いが続いてきたもの。それでも会社側は、「(5月発表の)前期経常は増益着地。しかし、今期は減益予想」という投資家を欺く例年通りの連結経常利益予想を発表する!?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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