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2015/03/10

◆日経平均株価は前日比125円44銭安の1万8665円11銭と続落した。6日に2000年4月以来となる高値を付けた後は利益確定売りに2日連続100円超の下げとなった。3日連続の1万8800円台始動となったものの、週末にはSQ算出が控えており、これまで買いを主導してきた海外勢がポジションを解消する動きが出たとの指摘もあった。9日のNYダウは1万8000ドル台の終値にはわずかにとどかなったものの急反発。ギリシャの資金は3週間で尽きるとの可能性報道があたものの反応は一時的といい、後半は概ね1.8万ドル台で推移する展開だった。東京市場でも朝方から買いが先行、3日連続で1.88万円台での寄付きと好ダッシュとなった。しかし、後場には、利益確定売りに下げに転じ、鉱業、海運、鉄鋼など資源・素材関連や銀行、保険、証券など金融関連、そして、内需関連の過半以上が下げるなど25業種が下げ、円安が追い風となった輸出関連や内需の一角など8業種が上げるにとどまった。東京外為市場では円が4日続落始動となり、対ドルで121円台後半へと下げ幅を拡大する展開となったのだが・・。日経平均指数採用銘柄では70.7%の159銘柄(全体では52.2%の974)が下げ、59銘柄(同39.6%の739)の上昇にとどまり、指数採用銘柄への売りが目立つ格好となった。昨年来高値更新銘柄数は前日比35増の175と4日に76に沈んだ他は2月12日から100超となっており、200超は2日までに8回を数えた・・。ひと息付くのはも上策か!

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◆そんななか、6日の当欄でも登場したセブン&アイ(3382)も前場には4800円とび台を何度か付け、06年4月以来ほぼ9年ぶりの高値水準を付けた。しかし、その後は全般利益確定売りが広がるなか、当面の利益を確定する売りに押され4700円割れ場面があるなど、上値が切り下がる展開となった。もっとも、株価は2011年3月東日本大震災後安値1755円から続く中勢上昇基調に変わりはなく、13週線以下の中長期線接近場面は引き続き「強気」で臨んでイくべきであろう。ポイントは従来弱かった関西地区での先行き期待感が高まりつつあることだ。10日付け日本経済新聞朝刊は「関西の大手スーパーの万代と資本・業務提携する方針を固めた。来春までに万代の全株を保有する持ち株会社から、約200億円で取得すると見られる」と報じており、これまで手薄だった近畿圏での店舗網の強化に期待した買いが先行したもの。報道では、万代は大阪を中心に京都や兵庫などで食品スーパーを約150店舗展開、14年2月期売上高は約2800億円と近畿圏で有数の規模を有すとしている。同社は8日にはインターネットで注文を受け、配送するネットスーパー専用配送拠点を稼働させ、都心エリアでの潜在的ニーズを掴んでいくとする一方、近畿圏での一段の商圏拡大を図る意志が表明された格好だ。引き続き、上昇基調が続く中の調整シーンでは拾っていきたい。●OLC(4661)も同様だが、2月安値からの上昇幅が1万円超とあって、急速な突っ込みシーン以外での短期買い以外は様子見としたい。そのほか、当欄注目でこの日昨年来高値更新銘柄は●プリマハム(2281)、ヤオコー(8279)、ニトリHD(9843)、トヨタ(7203)、ナブテスコ(6268)、日特エンジ(6145)、ハーモニックDS(6324)などが同高値を更新しており、スクリン(7735)は11年4月以来の高値となった。そして、●日経新聞朝刊で「被災地フクシマをロボット拠点に。新工場では人の動きを助ける装着ロボットHALを年4000〜5000台のベースで作る計画だ」と報じられたサイバダイン(7779)は大幅続伸。終値としては1月30日以来となる3000円台を回復した。2月に2800円まで沈んだ後は、200日移動平均線沿いの上昇基調にあり、この日は11月27日以降割り込んでいた75日線をクリアして終了した。短期資金の動きに左右されやすいが、中勢上昇基調に乗ることが出来れば「押し目買い」に転じるはず。ここから「買い場」探しでウォッチングを再開。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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