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2010/02/15

◆2月第3週初めの日経平均は前週末比78円安の1万13円と3日ぶりに反落。円は1ドル=90円台前半に小幅4日下落したが、12日の欧米株、商品先物が下落し、全般手掛かり難のなか、引けにかけ下げ幅を拡大する次第安の展開となった。欧州諸国の財政問題が世界景気の懸念材料とされるなか、12日発表の欧州圏09年10−12月期実質GDP速報値は前期比0.1%増にとどまり失望感が広がった。加えて、12日に中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を引き上げた。1月12日以来で、今年に入って2度目の引き上げ実施とあって、世界景気懸念の見方が広がり、前週末の欧米株式市場は下落。ユーロがドルに対し値上りしたことを受け、商品市況も下げた。東京市場では、15日の米国市場が休場となるうえ、アジア市場では、中国が今週いっぱい市場休場となるほか台湾、香港、韓国などが旧正月休みとあって、手掛かり材料は一段と乏しくなった。

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◆楽天(4755)が5%以上の急落で6万6900円引け。前号では、決算発表を受けて記した。「週明けに、利益確定売りが出ても、既に、6万円台後半にあった頑強な上値ネックラインを突破済み。確かに、利益確定売りは出やすくなっている。が、ここからの下値サポートインは08年の戻り高値6万7000円台と想定しており、突っ込みあれば拾い、上値追いに入れば追撃買いも『可』と、引き続き中勢『強気』銘柄としている」と・・。現実は、13週線を割り込み、中期相場を占う26週線に迫った。需給悪化となれば、予想外に苦戦する場面もある?■ただ、13日付けの日経新聞では三木谷社長は「今期も大幅な増収増益基調でいける」と話したと紹介、今10年12月期連結業績見通しについて、売上高は前期比21%増の3600億円、最終利益を23%増の660億円と予想していた。経常利益の46.5%から弾いた今期予想PERは29倍強だが、増益率の高さから、割高感は乏しいとみる。ただ、高値波乱だけに、当面はウォッチング継続程度としたい。

◆また、13日付け日経新聞で、「介護大手の介護施設新設再開」が報じられ、ケアサービス(2425)が一時ストップ高に買われた。最大手のニチイ学館(9792)が急動意し、メッセージ(2400)も人気となった。ただ、相乗効果があった風には見えず、失速リスクも残る。これで、前週9日に今10年3月期連結業績予想の利益面の増額修正を発表したニチイ学館が介護関連相場をリードする展開となれば、ケアサービスの04年11月上場以来、初めての中勢上昇相場に勢いがつくし、メッセージの20万円台央も期待できるのだが・・。なかでも、ケアサービスは08年12月安値を大底に昨年5月安値3万8650円を二番底とした上昇基調にある。昨年8月後半から今年1月第2週まで7万円台前半で高値もみ合いを続けていたが、1月の今10年3月期単独業績予想の増額修正に続き、今月10日に4−12月期決算を発表。今期予想PERは7倍台と極めて割安が強いこともあり、再上昇を開始。メッセージほど下値切り上げチャートが頑強でないのは気になるが、チャートがチャートを作ることもある!?■また、先に2300円台は「買い」とした菱食(7451)が12日に発表した前09年10−12月期決算は表面上減益決算となったが、これは、子会社合併に伴う特殊要因であり、実質増益だった。当面様子見、52週線攻防を守りきったと確認した後、「買い」出動しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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