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2014/12/11

◆11日の日経平均株価は前日比155円18銭安の1万7257円40銭と3日続落した。10日の欧米株式市場では、中国経済の減速懸念やギリシャ政情不安からリスク回避の売りが先行、OPECが来年の需要見通しを引き下げたことからNY原油先物(1月度)は大幅反落、1バレル=60ドル台前半と2年5ヵ月ぶり(一時は60.43ドルと09年7月以来5年5ヵ月ぶり)安値となり、金・非鉄金属先物市況も反落。ドイツDAX指数こそ小反発したものの欧州株は3日続落となりNYダウも大幅に3日続落。そして、運用リスクを回避する円買いが広がり円は1ドル=117円台と大幅に3日続伸・・。東京外為市場でも円は対ドルで117円台の続伸発進となり、株式市場は売りが先行。9時台半ばに1万7000円に迫る場面があった後は下げ幅を縮小する格好となったが、プラス圏回復には至らなかった。1万7000円台割れが懸念された前場前半では日銀のETF(指数連動型上場投資信託)買いが期待されたものの前日に続き見送られたようだ。14日の総選挙で自民圧勝の声があるなか、ETF買いなど「市場への戦力の逐次投入は行なわない」との意志表示とも言え、「最高の買いタイミングを選択する」と読むべきであろう。■10日の原油安については、OPEC=石油輸出国機構が来年の需要見通しを引き下げたこともあり、原油が供給過剰になるとの見方が広がり、原油の先物価格が下落したという。最大の生産国サウジアラビアが「価格よりもシェアを重視する戦略に転換」した結果と考えるべきであろう。その背景には米国のシェールオイル増産がある・・ようだ。

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◆この日は、8日に付けた1万7935円の年初来高値(終値ベース)から678円(3.7%)安の1万7257円で終了したが、07年7月以来7年5ヵ月ぶり高値水準ではある。明日を挟み総選挙の結果が判明した週明けの東京市場は?海外市場動向はなお懸念されるものの、戦力の逐次投入ではなく最高タイミングで打って出るであろう日銀の動きに期待してよい?その意味で、週明け15日から燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の販売を開始するトヨタ(7203)の相場に関心をもたざるをえない。また、岩谷産(8088)、川重(7012)だけでなく新たなFCV関連銘柄の登場も期待できそうだ。ならば、明日は波乱場面がある無しに関わらず「買い場」探しの日となる?●個別では日特エンジ(6145)JQ が続伸し1340円と年初来高値を更新。12年3月以来の高値水準となった。1300円台が11年11月以降の上値ネックラインとなってきたが、これを突破し一段上の相場入りが期待できそうだ。今15年3月期業績は、第1四半期まで大幅に悪化したものの、受注は前期第3四半期から大幅に伸びており、11月4日に通期業績予想を増額修正した。上期の増額分にとどまらず、下期も増額となっており、会社側の自信のほどがうかがえるというもの。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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