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2005/09/08

◆東証業種別株価指数は33業種中29が下落。平均株価は一時8月31日以来の1万2500円割れとほぼ全面安。といっても、やっと予想通りの動きとなってきたのだからあわてる必要はない。「買い」は週明けに判明する総選挙の結果並びに市場の反応を見てからでも遅くない。きょう2時に発表された7月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比4.3%減と2カ月ぶりのマイナス、前年同月比では10.0%増となり、市場予想を上回った。ただ、直近で株価水準が大きく上昇していたこともあり、工作機械など設備投資関連株は瞬間的に切り返した後、利益確定売りなどに売り直された。その前に鉄鋼各社が9月中間期並びに今3月期通期業績予想の増額修正を発表していたが、一時下げ幅を縮小したものの、6日に年初来高値を付けたばかりの新日鉄(5401)を筆頭に揃って再び軟化したことも、機械株に対する物色意欲を失わせたようだ。

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◆銀行株指数は8月24日をピークに上値がきり下がる動きとなっていることも、平均株価やTOPIXの動きを鈍くさせている。みずほFG(8411)は同月31日が高値で62万円処が節目となりつつある。三井住友FG(8316)は同月22日がピークで90万円が節目。みずほFGは現在のペースでいけば来週末には25日移動平均線が60万円に接近する。三井住友FGも来週末には25日線が89万円に上昇し日々線とクロスすることになる。通常は、下から移動平均線が突き上げる形で株価は上昇に転じるのだが、総選挙後の動き次第では逆にもなりかねない。全般相場をみる市場体温計として改めてみずほFGに注目したい。■そして、気になるのは連日本欄登場の三住海上(8752)。きょう続落で25日線を割り込んだまま終ったのだ。全般軟調展開が続くと11日安値と10日の高値1064円の間に開いている「窓」を埋めた後、反騰開始となる可能性があるが、そのあたりを含めて引き続き注目したい。

◆IBダイワ(3587・ジャス)は<お好み買い推奨を取りやめる>。2日昼休み中に、6月に社長になったばかりの野村証券出身の野田氏が代表権のない副会長に退き、三井物産出身の新社長と交代、資源関連ビジネスを推し進めると発表していたため。チェックの甘さは言い訳にならないが、野田氏らの動きに注目したのに早々に彼らが離れることは、「お好み馬券」の域を脱せない会社だといえる。◎自動車部品(7233・2)は日足移動平均線が550円処に収れんしており、三角保ち合い上放れが期待できそうだ。会社側は今3月期経常利益は2ケタ減益見通しとするが、逆に増益になるとの見方がある。買いを準備。◎きょう反落のセイサ(6372・大2)を風力発電関連として買い推奨する。発行株数が少ない上、住友重機が5割超の大株主。業績好転から特定筋が狙っても不思議ない!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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