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2011/10/26

◆26日の日経平均は前日比13円安の8748円と小幅に続落した。25日の欧米市場は3日ぶりに反落した。26日の欧州連合(EU)首脳会議を控えEU財務相会議が突然中止となったことから、首脳会議で包括的な危機対応策を取りまとめることは困難になるとの懸念が広がった。相次ぎ発表された米国経済指標が予想以上に低下したことも売り材料視された。そして、米国で円が対ドルで最高値を2日ぶりに更新した流れから、東京株式市場も売りが先行した。ただ、東京外為市場で円が75円台に突入し戦後最高値を更新するなかも、日経平均は大引けでは失速したものの、後場には様子見気分が強いなか、買い戻しや年金買いもあったもようで上昇に転じて推移した時間帯も多くあった。朝方に売り先行でスタートし、後場後半にかけて上げ幅を拡大する展開となったことから日中値幅は156円と拡大、5日以来14日ぶりの150円を超える値幅となった。

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◆26日つまり今晩、欧州首脳が包括策で合意した場合のマーケットの反応はそれなりに分かる。が、発表が先送りされた場合、欧米株、為替、商品、債券・・市場の反応は?NYダウは前号で「なお、200日線を突破し、一段高に向かうかは疑問が残るものの期待したい」と記したが、25日に200ドル強の急落とは!・・。引き続き、200日線と52週線が下値サポートラインとなるまで見続けるしかない。それでも、日経平均よりはチャートの型は断然良い。といっても、何の慰めにもならないが・・。25日の米国市場は、欧州問題に加え、発表された米国10月消費者信頼感指数と住宅価格指数の2つの景気指標が予想以上に大きく低下したことも足を引っ張った。が、同時に、金融緩和の再合唱の始まりが近いことも示唆した?そして、中国市場・上海総合指数はこの日で3日続伸となった。金融引き締め策の修正観測が背景だ。東京市場で直近、苦戦が続いてきた機械関連株が3日続伸したのはこの流れを反映したもの。一方、欧州はギリシャだけでなくイタリア、そして、その後、スペイン・・などが、解決すべき高債務国問題が控えている。そういう、この日本もまたある意味、いつ、海外から債務を問題視されても不思議はない。

◆日経平均は後退戦が続くなか、時々、陽がさし、そして、失望の時・・といった格好で推移している。まず、17日の戻り高値9911円、そして、9月1日の9098円を乗り越えて、ようやく、戦いらしい戦いが始まる。前日後場中に今期業績予想の大幅増額修正を発表したファナック(6954)は大幅陰線となったが、きょうは、急反発。中国の金融引き締め是正期入りを想定すれば、200日線、52週線突破のここから、突っ込み場面は拾える。ウォッチングしつつ、関連銘柄として前日も記したナブテスコ(6268)をメインに、ジャスダック市場のハーモニック(6324)をチェックしたい。後者もまた精密機器制御減速装置が主力で、産業用ロボット向けなどを手がける。26週、52週線は1700円台央をクリアすることでプラスかい離することになる。

◆あと、2050円をはさみもみ合いが続くマクドナルド(2702)は、なお期待しつつ、26、52週線へのプラスかい離拡大を狙った相場始動の日を待ち続けよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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