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2014/09/11

◆日経平均株価は前日比120円42銭高の1万5909円20銭と4日続伸した。出来高は21億台に乗せ4日ぶりに20億台(売買代金は6日ぶりに2兆円台)回復と活況水準に戻ってきた。また、TOPIXは連日で年初来高値を更新した。ウクライナ情勢の改善期待が浮上したうえ、前日の米国では利上げ観測から前日の長期金利が低下、NYダウは3日ぶり反発し、NY円も続落した。米長期金利低下を受け東京市場も円は続落始動、安倍晋三首相と日銀の黒田東彦総裁が会談した後、日銀総裁は物価目標が達成困難な状況となれば追加金融緩和すると伝わったことも円安進行、株高パターンにつながっていった。円は08年9月以来5年11ヵ月ぶり安値水準に低下した。■もっとも、値上がり銘柄数は817にとどまり、値下がり銘柄数は840と2日ぶりに値下がり銘柄数が勝った。一方、日経平均225銘柄では値上がり数は149となり値下がり64を圧倒、前日に続き大型株が優勢の展開となったことが見て取れる。結果、騰落レシオは3日ぶりに反落した。

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◆そんななか、東京五輪、東京改造計画期待を背景に8月相場で好人気となった大成建(18091)、大林組(1802)、清水建(1803)など建設セクターは大手株を先頭に利益確定売りに下落と明暗を分けた。ここで調整場面も迎えることは同セクターの長期相場には好結果をうむことになると見ている。ただ、当面、「買い」は慎重さが欲しいところだ。

◆また、逆行安となったのは消費増税後の不振が響く流通、小売、食品など。ヤマトHD(9064)は9月に入りきょうまで連日下落。7ヵ月ぶり安値水準を付けた。4日に公表した8月小口貨物取扱実績で、宅急便が前年同月比3.8%減と2ヵ月連続減少し、今期累計でも前年同期比1.3%減の66億2850万個だったことが引き続き悪材料視されているもの。消費増税の反動が続いているものだ。小口貨物取扱い総実績は5ヵ月連続減少となった。ちなみに、増税直前の3月は宅急便が19.8%増の1億4387万個と伸ばし、前期累計では前年比1.12倍の16億6587億個となっていた。こちらは、月次統計が回復基調に転じるか、株価の一段安の展開が結着するまで待たねばならい。何時か?当分先だろうかが、月次統計をホームページでみつつ気長に待つしかない。長い旅になりそうだ。打診売りも一考か?チャート的には戻り売り銘柄となってしまったようだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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