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2007/06/26

◆米国株の調整が続く中、東京市場も模様眺め気分の強い展開となっている。TOPIXは3日ぶりに反落したが、日経平均株価は小幅ながら3日続落した。値上がり銘柄数748に対し値下がりは834と拮抗に近い線となった。下げたのはここ高値更新銘柄が多かったハイテク・製造業。一方、資源・市況産業や食品・電力・医薬などディフェンシブストックは堅調だった。ただ、出来高は17億株台、売買代金2.4兆円と低レベルで5月下旬以来の水準にとどまった。ちなみに、アジア・太平洋地区の17主要株価指数の星取表は、8勝8敗1休場と引き分け状態で、中国、インドが上げた。

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◆東証1部市場の値上がり率ランキングは「旧仕手系株」とでもいうべき銘柄が並び、どのセクターに人気が集中したという形にはなっていない。なかで注目したいのは、原子力関連の木村化工機(6378)が5位にランクインしたことだ。同社株は、ずいぶん古い時代から原子力関連の思惑株として個人投資家に人気が高い銘柄だった。が、今回は、好業績を得た原子力関連株として買い方をひきつけている。■この日の原子力関連株は、東芝(6502)は6円安の1024円と高値圏で頑強に推移し、●三菱重工業(7011)は22日のほぼ10年ぶり高値から3日続落も、順当な調整シーンと見てよい。●月初の800円割れから1200円台に5割高した本欄注目の岡野バルブ(6492・東2)は100円超の下げと高値波乱気味で、89年10月の上場来最高値1290円(実質的にはこの後増資・分割があり、1172円となっている)更新にいたってはいないが、●トウアバルブ(6466・東2)は急反発した。22日に47.4万円まで買われ5月の上場来高値を更新しており、予想PER16倍台にはまだまだ上昇余地大とみてよい。●また、原子炉部材で大幅増収増益基調が続くと予想されている日本製鋼所(5631)は7日の上場来高値1969円から調整に入っているが、1800円前後できわめて頑強な動きが続いており、下から25日移動平均線が突き上げてきた。上値を試す動きとなるか。●日ギア(6356・東2)は、5月11日の333円から、前日には630円の96年7月以来11年ぶり高値に買われた。調整があっても不思議ないが、原子力関連株人気のなか、実質PERは10倍台に止まっており、まだ上昇余地は大と見てよさそうだ。■さて、木村化工機だが、5日に748円まで買われ昨年5月以来の高値をつけ、その後、高値圏でのモミ合いが続いているが、昨年5月高値754円突破となれば、一気に上昇ピッチを加速させると見てよさそうだ。今08年3月期連結業績は、前期比24%増収、2.2倍経常増益で売上高から純利益までそろって過去最高更新見通しにあり、7期ぶり復配(4円)を予定している。業績を牽引するのは化学プラントだが、ここまで原子力関連機器を開発してきたほか、ウラン濃縮装置やプルトニウム回収装置なども手がけており、好業績を手にした原子力関連株として改めて注目としたい。

◆三菱重工向けを主力とする機械専門商社の第一実業(8059)が、18日の直近戻り高値635円が目前だ。6月の月足は昨年4月以来の高値引けとなる陽線が見えてきた。今08年3月期連結業績は前期比11%増収、12%経常増益で売上高から純利益まで2ケタ増で過去最高更新見通しにある。予想1株益52.2円でPERは12倍だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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