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2015/01/15

◆15日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比312円74銭高の1万7108円70銭と3日ぶりに反発し、1日で1万7000円台を回復した。14日の米国株は4日続落し欧州株は3日ぶりに反落。NY円も4日続伸した。LME銅、ニッケル先物などもさらに下げ幅を拡大した。しかし、マーケットの頭痛の種だったNY原油先物が2.67ドル(5.6%)高の48.56ドルドルと4日ぶりかつ約2年半ぶりの大幅反発となったうえ、東京外為市場では円が対ドル、ユーロとも小安く始まった後、下げ幅を拡大。インドの政策金利引き下げ発表が伝わり、株式市場は次第高の展開となった。日経平均指数採用銘柄では86.6%の195銘柄が上昇(全銘柄では81.3%の1513銘柄が上げ、下げたのは265にとどまった)。25日平均騰落レシオは前日比2.4ポイント高の86.8と4日ぶり上昇に転じた。■業種別株価指数では前日とは逆に、全33業種中30業種が上昇し3業種が下げるにとどまった。値上がり率1位はゴム製品で、前日の5日ぶり小反落から一気に6.0%の大幅反騰。2位は昨年暮れの06年4月以来の高値から前日まで調整色を強めていた建設が2.8%の急反発で続いた。3位はNY原油先物の3日ぶり大幅反発から鉱業が2.56%の続伸。一方、値下がり率1位はLME銅・鉛先物の続落基調が止まなかった飛越で0.63%の4日続落。2位証券・商品先物は0.03%の、3位鉄鋼も0.00%の極小幅安。

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◆当欄では古馴染みとなった日本空港ビル(9706)が大幅続伸し連日で上場来高値を更新した。筆者は、羽田空港が国際空港化した時、出国時は国内線ターミナルから出国、帰国時は、新装なった新ターミナルから入国という珍しい体験をした。その時の写真とともに新鮮な記憶が今も残っているが、株価は、12年以降、2020東京オリンピック大会開催や円安に伴うアジアからの訪日客急増を始め訪日客数の増加を背景に収益は拡大、株価はうなぎ登りの上昇となって昨年9月には、(1990年2月の)新規上常時に付けた4370円の上場来高値を更新。その後も、一段高の展開となっている。ここから先は、雲の上!?●サイゼリヤ(7581)が3日ぶり反落。前日は、13日発表の15年8月期第1四半期(1Q)連結決算が前年同期比9.8%増収、50.3%経常増益が買い材料視され大幅続伸。4年9ヵ月ぶり高値を付け、この日朝方に07年11月以来の高値に買い進まれたことから、利益確定売りが優勢となったもの。「日本の問屋は永遠なり」の著者有賀泰夫流通・食品アナリストは14日付けブログで、「1Q決算は9.8%増収、65.0%営業増益と上期の期初予想トレンドを若干上回って終った。前期の四半期ごとの既存店売上高は2.2%〜3.5%のマイナスと厳しい状況が続き、業績も厳しかった。同社では、前期下期から経費を抑制し、今期は出店抑制も行なった。加えて、既存店売上高が0.6%減とマイナス幅が大幅に縮小したことから営業大幅増益に転じたもの。大幅増益に見えるのは、前期の落ち込みが大きいためで、2年前の1Q比では69%に過ぎず、回復感を実感できるものでもない。さらに、12月既存店月次も2.3%減と冴えないことから先行きを楽観視できるものではないと」指摘。そして、「株価はこのところしばらく好調に推移している。好決算(?)を受けて14日も大幅高となった。全体相場も好調であることに後押しされていると思われるが、既存店の回復にメドが経たない状況では、株価はかなり行き過ぎているのではないかと感じる」と記した。当欄もいずれの企業決算ともよく吟味したい・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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