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2008/01/28

◆アジア主要市場はそろって大幅安した。前週末は反騰したものの、25日の米国株大幅下落と景気後退(リセッション)への懸念を受け、アジア・太平洋15市場の星取表は2勝12敗1休場と散々の結果となった。上げたのはベトナム、パキスタンのみ。中国では一大年中行事である帰省シーズンの旧正月(2月7日)を控え、南部では50年ぶり大雪となり電力不足に襲われ産業・生活に支障。日経平均は140円強下げて始まり、引けにかけ下げ幅を拡大し、500円を大きく上回る下げとなった。28日には、米ブッシュ大統領の一般教書演説があり、30日にはFOMC(米公開市場委員会)が開催された後に利下げ発表があるか?利下げの場合はその幅はいくらか?に注目が集まっている。

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◆前号で、日経平均株価は前週の週足が、「底打ち」を示唆する<底値圏での(72円幅の)陰線かつ、【1057円幅の】長い下ヒゲを引いた>・・としたが、裏切られた。「当欄では、海外から厳しい下げが伝わってこない限り上値を試す動きが続くとみたい」としたが、結局は、海外安のワナから逃れえないでいる。以前、「三段下げが完了したサイン」だと2度指摘したがともに裏切られたように、今回もまた外れた。ここまで、テクニカル面からのサインが「的外れ」になると、「世界玉突き続落商状」は、実は「世界経済不況の前触れ」だという考えにさえ口にしてみたくなる。とんでもない話だが、その気にさせる厳しい「株価スパイラルダウン」だ。しかし、しかし、「明けない夜はない」のも事実だ!

◆2008年第3四半期業績の発表が本格化したが、厳しい。24日に3度目の通期連結業績予想を増額修正した任天堂(7974)は24日から3連続安。この日などは、5000円安の4万6800円ストップ安に売られ、12万株強の売り注文を残す始末。●この日13時に今3月期通期連結業績予想の修正を発表したHOYA(7741)の営業利益が前期比6%減となり市場予想を下回ったとして、売りがかさんだ。●市場体温計として注目の新日鉄(5401)も、13時半に発表した3Q連結業績で経常損益が5%減となり、大幅反落した。ただ、新日鉄はここからの安値シーンを耐え切れることができれば、信用需給が好転していることもあり見直し人気が高まろう。「好決算で売られ、悪ければなお売られる」では、投資意欲は冷え、模様眺め気分が一段と強まるのは当然だ。

◆立飛企業(8821・東2)が、続伸し、昨年12月27日につけた1990年8月以来17年4カ月ぶり高値7500円に挑戦する格好となっている。同社は新立川航空機(5996・東2)と兄弟会社で東京・立川市駅周辺の土地持ち会社として定評がある。直近では、旧村上ファンド系の投資顧問(シンガポール)が両社の大株主として登場したことから、下方硬直性のある高値圏での頑強な動きが際立っている。●ダイワ情報(9912)も同投資ファンドの保有株銘柄として思惑人気を集めており、この日も反発。18日安値1111円からほぼ5割高となっている。突然の急落があれば思惑買いは可。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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