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2014/12/04

◆4日の日経平均株価は前日比166円78銭高の1万78887円21銭と5連騰し、4日連続で年初来高値を更新。2007年7月以来7年4ヵ月ぶり高値水準となった。14日投開票の衆院選の序盤情勢は自民が300議席をうかがう勢いだとの世論調査結果が日経新聞朝刊に報じられたうえ、3日発表の米経済指標(11月民間雇用者数、11月ISM非製造業景況指数、FRBベージュブック報告書)が予想を上回るなど景気回復の勢いが続いていることが判明してNYダウは続伸し、連日で最高値を更新。円は対ドルでNY市場に続き続落基調となり7年4ヵ月ぶり円安水準となり輸出関連、NY原油・金、LMEアルミ先物高から資源・素材関連も上昇、内需関連セクターは強弱分かれた。■なお、出来高は前日比2.79億株減の22.38億株にとどまり、6日ぶりに市場が活況とされる25億株台を回復した前日から1日で低水準に逆戻りした。日経平均は10月17日に超長期線の52週移動平均線を除き割り込んだものの、その後は、円安進行や企業業績回復基調を背景に回復基調を強めてきた。もっとも、エレクトロニクス産業を始め海外で稼ぐ力はかつてほど強力でなく、10月17日終値1万4532円からこの日終値3355円(23.1%)の反発を示現したものの、円安頼みの強気相場にはリスクが強まることに・・。

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◆トヨタ(7203)は5連騰し7730円台で終了し連日で年初来高値を更新。騰勢が止まない。ただ、日本最大の企業が1ヵ月半足らずで2000円、35%高とあって、全般利益確定売り優勢の市場になった場合のことを思って、前日までとは違ってひとり心地が冷っとするのは何故・・?●前日号で記した日本郵船(9101)もトヨタ同様に10月17日安値247円から前日高値350円と11年3月以来の高値に長期線52週線に下支えされた後、一直線の急騰劇。バルチック海運指数は9日続落と低迷も円安の追い風に原油価格の低迷が後押し。この流れのなかでどの指標が上下どちらかに変化していくかの方向判断が必要になりそうだ・・。それまでは、風待ちの港で追い風が吹くの待つべきか。 ■天空の相場になってきたのはシマノ(7309)。サイクルスポーツの盛んな欧州を中心に(輸出比率は88%)売上を伸ばし、円続落を受け、前日に途切れた過去最高値更新が復活。今14年12月期は3期連続2ケタ増収・5期連続経常2ケタ(うち3期連続2割超)増益予想とあって、なお見直し買いが優勢。ブレーキシステムなど自転車部品では日本のシマノというよりも「世界のシマノ」の存在感は、1980年代後半のバブル期に筆者がマウンテンバイクなどに乗って以来、強まる一方。初めて4ケタ台に乗せた1988年から既に26年が過ぎた。2代目の老マウンテンバイクは今はもう車庫の後ろでホコリをかぶり寝ったまま・・。

◆トリドール(3397)11月に付けた年初来高値に迫った後、高値圏でもみ合う展開。3日発表の14年11月度「丸亀製麺」既存店売上高が11.2%増となったことが買い材料視されたもの。ただ、11月直近安値1246円からの戻りは急で当面の利益を確定する売りに上値を押さえられた格好となっている。「日本の問屋は永遠なり」の著者有賀泰夫アナリストは、「最近の同社は2カ月に一度季節限定商品を発売して、最初の1か月間TVCMを打つパターン。結果、TVCMを打った月は大きく伸び翌月は若干伸び率が低下するパターンとなっている。そのパターンから言えば、11月は若干伸び率が低下する月に当たる。11月は9月の9.7%よりは上であるが、曜日効果を見ると9月は11.9%増、11月は7.7%増にとどまる。(多少、季節商品のインパクトが低下している可能性はある)が、11月の気温が平年より高く、それがマイナスになっていた可能性も考えられるので、実際のところは厳密にはわからない。しかし、「季節限定商品+TVCMで既存店が大きく伸びる以前の既存店と比較すれば、全く問題ないほど高水準の既存店伸び率が継続している」と指摘し、12月には季節限定商品+TVCMで再び伸び率が高まると仮定すれば、第3四半期の3ヵ月は第2四半期以上の利益の伸びが期待される。よって、株価もまだまだ継続的に注目できるのではなかろうか」と同氏サイトで記している。改めて、買い場を求めてウォッチングを開始しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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