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2015/02/02

◆2月初めの日経平均株価は前週末比116円35銭(0.66%)安の1万7558円84銭と反落した。前週末の海外市場では、ユーロ圏1月消費者物価指数が大幅に低下し欧州株はそろって下落。米国では昨年10−12月期GDP速報値が前期比2.2%増にとどまり市場予想に届かなかったことや地方連銀総裁が景気拡大・失業率低下に伴い年央までの利上げ開始の可能性を示唆したと伝わり・・、NYダウは前週末の上げ幅を上回る大幅反落。加えて、1日に中国が発表した1月製造業PMIが低調に終わったこともあり、東京外為市場で円は対ドル、ユーロに対し急反発発進し、その後徐々に上げ幅を縮小する展開となったものの、株式市場は朝方から利益確定売りが先行。後場寄り付き過ぎまで下げ幅を縮小する場面があった後は売り直される格好となった。日経平均の短期的チャート(取引時間中)は、昨年12月8日に2007年7月以来となる1万8030円付けた後は、12月下旬に続き07年2月以来の高値圏1万8000円台が上値ネックラインとなっている。昨秋以来、13週線、75日線沿いの下値切り上げ展開となっている流れが持続するか?。引き続き、欧米の経済・金融など海外景気動向に伴う為替・株式・商品市況動向。加えて、足元は、昨年10-12月期決算の発表が続くなかで、企業業績動向を見た個別銘柄を物色する展開が続きそうだ。■業種別株価指数は、全33業種中26業種が下げ、7業種が上げるにとどまった。値上がり率1位陸運1.05%の3日ぶり反発。2位医薬品に続き、4位輸送用機器を挟み、NY原油先物続伸、NY金、LME銅・ニッケル先物・・の反発を受け3位石油・石炭、5位卸売、6位非鉄金属とと商品市況関連セクターが続いた。

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◆前号で記した筆者常時推奨の●プリマハム(2281)だが、前号で記した「足元、300円台水準もしくはチョイ割れ水準でモミ合う展開となればぜひ拾っておきたい銘柄!」はいったん撤回としたい。1月29日付け日経新聞が15年3月期第3四半期(3Q)決算観測記事を掲載した。「3Q累計売上高はハム・ソーセージなど加工品が好調で10%前後の増収。食肉価格上昇のコストアップを価格転嫁でき、コンビニ向け惣菜子会社の経費増を吸収して純利益は6%増えた」というものだが、有賀泰夫知友アナリストは、「日経紙は売上高と純利益しか論じていないので、特別損益がどうなっているわからず、経常利益、営業利益はどうであったかは不明」だと指摘。特別損益を考慮すると、通期営業・経常利益は会社計画比下振れる可能性があろうとし、「それにもかかわらず、株価が上昇したのであるから、いかにもバブルを感じる」・・と指摘した。当欄は「朝礼暮改」となってしまうが、273円の13週移動平均線、52週線の252円を当面の下値サポートラインとなるか?当面、280〜300円ゾーンは利益確定売り圏、先行きは、従来の「下げ始めるとなかなか止まらない動き」に戻ってしまうかウォッチングしたい。

◆サイバーエージェント(4751)が一時5550円と大幅反発して昨年1月に付けた昨来高値を更新。権利落ち修正後では過去最高となる。同社は1月29日に15年9月期第1Q決算を発表し、同日に決算説明会を開催した。第1Q決算は前年同期比45.1%増収、営業利益2.9倍、経常利益2.9倍だった。 有賀アナリストは(カカオトーク売却益など投資育成事業分が48.47億円入っており、これは一過性であるため、収益トレンドとしては除外して計算しても、前年同期比82%営業増益と極めて好調だった。)「仮にこの水準がこの先3四半期続くと仮定すると、投資育成事業がないとしても308億円、38%営業増益となり、会社計画の280億円を超えることに・・。前々期までの1年半ほど、目先の収益を犠牲にして、スマホ市場の制圧に資金を投入してきた成果と考えることができる。スマホ事業売上高は445億円と前年同期比59%増となり、売上構成比も77.1%となった。名実ともにスマホの会社となったと言えよう」と指摘。 そして、「事業再構築中のameba事業は前年同期の収支トントンから20億円の営業黒字になり、インターネット広告事業は28億円と39.3%営業増益、ゲームも35億円と70.4%の営業増益となった。唯一、メディアその他事業が755への広告宣伝費投入などで5億円の赤字となったが、これはあくまで先行投資であり、全事業とも好調であったと言えよう。そして、決算説明会で、藤田社長は第2四半期も好調であり、むしろどう引き締めるかが今後の問題と述べているほど、思い通りの事業進行状況と言えよう・・」と記した。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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