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2015/12/24

◆日経平均株価は前日比22円32銭(0.16%)安の1万8886円52銭と小幅ながら3日続落となった。米欧株は続伸したものの、円が上げ幅を拡大する続伸展開となったことから、朝寄り付きにこの日高値1万9071円41銭と180円超高を付けたものの、その後、引けにかけ次第に下げ幅を拡大していった。出来高は、前日比1248万株増の19億8706万株と2日連続で増加も、海外のクリスマス休暇控えもあり連日の20億株割れ。

 1部市場出来高は前日比3億8120万株減の19億7459万株、売買代金は同6035.5億円減の1兆9347.48億円と大幅に2日連続で減少した。米国の9年半ぶり利上げ発表、中国経済の失速懸念、そして、原油先物安など商品市況安に先行き不安感が強まるなか、日銀は18日の金融政策決定会合で量的・質的金融緩和を補うべく措置を発表した政策の手詰まり感も指摘された。

 円高ドル安推移とあって、インバウンド需要期待がしぼんだ格好で小売・サービス関連など内需株が下げ、業種別株価指数では、NY原油先物3連騰を受け鉱業、石油・石炭、鉄鋼、海運、卸売と1位水産6.18%は日水(1332)が朝方から買い気配のまま大引けでストップ高(80円高の566円)比例配分となった突出高があったもので、水産を除き、上位2〜6位を資源関連が占めた。

 東証1部の値下がり銘柄数は全体の51.9%の1004(日経平均銘柄では50.2%の113)と4日連続で1000を突破し、値上がり数は同41.8%の809(日経平均銘柄では46.2%の104)にとどまり、3日連続で値下がり数が勝った。変わらずは48増の120となり、騰落レシオは5.88ポイント下がり80.58と3日続落した。

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◆筆者長年のこだわり銘柄OLC(4661)はこの日、11月24日以来の高値水準を付けた後、大幅失速した。東京ディズニーランドに「2023年度までに5000億円規模の投資を実施する」詳細計画を15年内に公表する予定だったものの、公表を延期すると発表したことが失望売りを誘ったもの。

 「再開発中にも既存施設をどれだけ利用するかなど検討事項は多く、計画の公表延期は仕方ない面もある」との指摘もあった。当面の業績不安は乏しいものの、日足・週足とも長期相場を示唆する200日・52週移動平均線を8月後半以降割り込んだ状況は需給面での懸念材料となる。

◆前号で記した星野Rリート(3287) [東証R] は9000円安の123.1万円と6日ぶり反落となり前日の上げを消し、11月4日の暴落時水準まで後退した。26週線は維持したものの長期相場を示唆する52週線回復までは、全般安シーンではなお足下は不安定な動きとなりそうだが、引き続き、新年を待望しつつウォッチングを継続したい。

 また、米グーグルなど海外勢やトヨタ(7203)など国内勢の自動運転車開発競争が続くなか、値動きの軽さも手伝って好人気が続く「3次元デジタルマップを手掛ける」●アイサンテクノ(4667)(JQ)はこの日も1000円高の6980円とストップ高となった。

 市場では、フォードとグーグルが自動運転の開発生産で提携交渉を進めているとの観測報道があったという。アイサンテクノは値動きの軽さも手伝って、15日の最高値8390円から5600円割れを見ての一気高。トヨタの自動運転車開発報道の露出が大となるなか、同社株だけでなく関連企業一覧表を片手にした相場が先行き一段と激化していきそうだ!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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