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2011/07/29

◆7月末、日経平均は前日比68円安の9833円と3日続落。前月末比17円高で終ったが、月足は328円の上ヒゲを引いた45円幅の小幅陰線足となった。上値が抑えられた「行って来い」型だ。28日の欧州では、米格付け会社ムーディーズがスペインの国債を格下げの方向で見直すと発表するなどギリシャから始まった南欧の債務問題がさらに広がっておりユーロの軟調が続く。米国では連邦債務問題に発展が見られないまま週明け2日の期限が迫る。米国債の格下げやデフォルト懸念から、NYダウが5日続落するなど株式市場の軟調が続いた。2日の期限前後に果たして新手、奇手が登場するのか、それとも、民主党、共和党の譲りあいがないまま、格付け引き下げ、デフォルトに向かって疾走していくのか?それでは、自力走行不能の日本市場は当惑したまま、米国市場の写真相場が続く?が、逆に、米国でどうにか合意にこぎつけた場合は短期的に様変わりとなる!

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◆東京外為市場では、円は対ユーロで3日続伸し、対ドルでは77円台半へと円高にふれた。主力エレクトロニクス関連企業など輸出関連企業の厳しい決算発表が全般相場の足をくじく。しかも、ソニー(6758)にかつての輝きは失せ、任天堂(7974)は28年前に登場したファミコンの進化で大躍進してきた。しかし、4−6月期四半期決算で初の営業赤字に転落した。スマートフォン(高機能携帯電話)時代に入ってもなお新たな時代を切り開くことができるのか、それとも、模索の時代に突っ込んでいくのか注目される!テレビの時代で飛躍したソニーだがウォークマンで先鞭をつけたものの、スマートフォンを世界に先駆けて開発することはなかった。自動車業界では、本格的な電気自動車時代入りとなれば勢力図がまったく変わってしまう可能性が大といわれる。エレクトロニクスと自動車、精密機器、ロボット・工作機械・・はどこまで日本株式会社を牽引していけるのか。これまでその恩恵に預かってきた戦後生まれ第1世代で前期高齢者の仲間入りした筆者は懸念する。

◆サイバー(4751)が28日前場の分割後高値30.6万円から下げに転じ、この日終値は26.9万円!一気に2カ月前の安値水準に下げてしまった。決算発表でいったん売られる場面があると当欄で記したことはある。が、相場環境の悪さをきっちり考慮しなかった浅はかさが傷を大きくした・・。ただ、Ameba事業に新たな競争が始まらなければ、FX事業への懸念は限定的となろう。とはいえ、30万円台の壁はすっかり厚くなってしまった。■当欄銘柄でここまで強気で引っ張ってきたなかで、浜松ホトニクス(6965)、メッセージ(2400)、ウェザニュズ(4825)はなお高値圏にある。が、海外市場次第で、油断はできない。海外事情が相場に関係ないとなれば独自で動く魅力を持ち合わせているのだが・・。ハーモニック(6324)は株式分割後のもみ合いのなかにあり、ナブテスコ(6268)は2000円台の壁に阻まれた格好になりつつある。また、マクドナルド(2702)は2100円台の壁に阻まれ、ついに2000円台前半に下げ、52週線を割り込んできた。ここは、費用対効果でいったん売却、投資資金プールも止むを得ない。また、物語コーポ(3097)、栄研化(4549)、科研薬(4521)、セルシード(7776)、新興プラン(6379)はなお注目していきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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