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2008/06/23

◆7月1日に発表される日銀「短観」を前にし、23日寄り付き前に発表された「4〜6月の法人企業統計景気予測調査」は、「大企業全産業」の景気判断指数はマイナス15.2と前回のマイナス9.3ポイントと大幅に悪化。2四半期連続過去最低となった。日銀「短観」の数字もひどい結果となりそうだ、との見方が前週末の米国株急落と重なり、朝方は全面安商状となった。「原油高、円高」の進行も各企業業績予想の前提の悪化ということもあって見切売りなどを加速させた。ただ、その後は自律反発狙いの買いや(売り方の)買い戻しなどが入り下げ渋る展開となった。中国、インド(海外投資家の引き揚げ懸念)が続落したアジア・太平洋15市場の星取表は2勝12敗1同値と散々、高インフレ高金利で昨秋以来安値更新が続いてきたベトナムやニュージランドが上げたのみだ!日本株の底堅さは感じられるものの、出来高・売買代金2兆円割れ、引き続き、下振れ懸念の強い展開が続くと見ている。

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◆もっとも、東京市場では、サミット前のマスコミ報道で露出が続く、「大阪・堺市臨海部でのシャープ(6753)と関西電力による世界最大級の太陽光発電所建設」報道(両社はこの日正式に発表した)など環境関連ニュースを手がかりに太陽電池、燃料電池関連株が切り返すなど賑わいをみせた。太陽電池関連株ではフェローテック(6890・ジャス)、SES(6290・ジャス)が年初来高値を更新した。●また、上場まもなく当欄が推奨し始めたTAIYO(6252・東2)は、35円高の278円高値引けとなり連日で今年3月の新規上場以来の高値を更新した。当欄では、4月4日につけた上場来最安値128円の倍、256円をひとつの目標株価としたこともあったが、その時のキャッチ・コピーは「太陽電池製造装置進出予定のPER割安低位直近上場銘柄」であって、太陽電池関連事業への進出はこれからだ。それでも、25日移動平均線沿いの上昇基調は、4月14日、5月22日、6月19日と短期3段上げを形成した格好となっている。●太陽電池ウエハ切断装置を手がける東京製綱(5981)もかつての仕手株時代を彷彿させる連日の好人気ぶり。決算発表前日安値200円割れから1カ月足らずで1.8倍高だ。信用需給は拡大均衡、かつて風雲児と称された仕手筋介入の噂があるがさて・・。●思惑株といえば三晃金(1972)も「屋根材一体型の太陽光発電システムを手がけ」ており、テクニカル面から、現在水準突破となれば思いがけない相場があっても不思議ない状況が出現しつつある。ここからの動きが注目される。株価は1997年以来10年以上、06年1月高値305円をトップに280円前後を上値ネックラインとしてきた。が、ようやく、23日に297円まで買われ年初来高値を更新。305円を突破すれば、97年9月以来10年超ぶりの高値となる。■鳥インフルエンザ関連株では、「万能ワクチン」共同開発に期待がかかる日油(4403)を思惑買い候補。

◆前号ではたった1銘柄での紹介となったが、オリエンタル酵母工(2891・東2)は、6月の月足が「底値圏で3カ月連続陽線」で7カ月ぶり高値水準となる見通しにある。材料面は前号で記したとおり。薄商いではあるが、まずはここからの水準訂正高相場に期待。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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