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2015/09/11

◆9月第2週末の日経平均株価は前日比35円40銭(0.19%)安の1万8264円22銭と続落した。前日の欧州市場は反落も米国市場は反発。週末控えもあり、当面の利益を確定する売りなど持ち高を手じまう売りなどが重しとなった。来週には日銀金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されこともあり様子見気分の強い展開となった。小売、水産・農林業が業種別株価指数で値上がり率1位、2位となり不動産、証券、その他金融、銀行などが上位となり、陸運、薬品、建設など内需関連が続いた。一方、値下がりでは、NY原油3日ぶり反発も石油・石炭が値下がり率1位となり、電気機器、自動車と輸出関連が続いた。なお、日経平均銘柄は値下がり119、値上がり101と値下がり数が多数となったものの、1部市場全銘柄では値上がり1267に対し値下がりは547にとどまり3分の2の銘柄が上昇しており、JPX日経インデックス400、TOPIXは小反発した。また、1部市場の売買代金は概算3兆4716億円、売買高は28億1507万株と増加した。週明け以降も、海外市場を横目に上下に振幅の激しい展開が続くか、反発展開のきっかけをつかめるか。そして、ターニングポイントとなるサインはいかに発信されるのか?

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◆トヨタ(7203)が続落した。記録的な大雨が犯人だ。宮城県と岩手県にある3工場を11日朝から操業を休止した。子会社のトヨタ東日本の宮城県の乗用車工場とエンジン工場、岩手県の乗用車工場が対象となったことが売り材料視された。9日には3週間ぶりに7500円に迫ったものの失速。国内トップ企業とあって週明け以降の同社株の動きが注目される。

◆筆者地元起源の住友グル―プにあって、旧別子銅山跡地などで森林育成も手がける住友林業(1911)が4日ぶりに反発した。一時、1374円と8月24日以来の水準に戻す場面もあった。10日発表の8月受注速報で、戸建て注文住宅、賃貸住宅、リフォームの受注額が前年同月比18%増と伸び3ヵ月連続プラスとなったことが買い材料となった。大和ハウス<1925>が8日に発表した8月受注は全体で7%増、住宅部門は8%増と伸びて3連騰となっており、積水ハウス<1928>、飯田GHD<3291>も反発と住宅大手株がそろって買われる展開となっている。前年8月の受注額が消費増税前の駆け込み契約増の反動減となったこともあり、本年は伸び率が高まった格好だ。7月末に発表した第1四半期連結決算で、海外事業は米国、豪州の住宅市況が堅調推移しており、海外住宅事業の販売棟数が伸びている。戸建注文住宅事業のコスト低減効果等もあり、海外売上高は前年同期比85.5%増の408.1億円、経常損益は前期の経常損失6.44億円から19.78億円の黒字に転換と期初想定以上に収益性が改善した。上期経常利益予想を従来の75億円から120億円に増額修正した。ただ、通期予想は据え置いた。6月に1664円と96年8月以来ほぼ9年ぶり高値を付けた後は調整色を強めているが、前週割り込んだ長期線の52週移動平均線を回復した。月足ベースでも24ヵ月線沿いの上昇基調にある。今期予想PERは12倍台となお割安感が強い。上昇基調維持を確認して拾っていきたい。●また、仙台空港の運営権で優先交渉を得ると伝わったことから、前田建(1824)が上げ、筆者中核銘柄の東急(9005)も反発した。東急は週足ベースでも4週間ぶりに反発して26週線沿いの上昇基調を維持した。引き続き買い場を探しつつウォッチングを続けたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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