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2009/07/16

◆日経平均は74円高の9344円と3日続伸した。15日の米国株式が金融株、ハイテク株を中心に大幅高し3日続伸したことが後押し、広範囲に買いが先行、鉄鋼、非鉄、海運、商社、金融、自動車、電気機器など主要銘柄が軒並み買い気配でスタートした。ただ、後場に入っては指数先物から売りが先行、伸び悩んだ。15日の米国市場は、好材料のオンパレード。14日引け後発表した半導体最大手インテルの好決算、寄り付き前に発表したNY連銀景気指数、6月鉱工業生産など景気指標が改善を示唆、さらに、米原油在庫が予想外に減少したとの発表を受け、NY原油先物(8月限)が4日ぶりに反発、NY金先物高、銅先物高・・。NYダウは256ドル、3.1%高の8616ドルと3日続伸した。■ただし、日経平均は6月の戻り相場で52週移動平均線を上抜いたが、NYダウは3月安値からの戻り相場で、まだ、52週線を上抜いてはいない。いわば、東京に比べ、NY市場は「出遅れ市場」であり、NYダウ高=日経平均高とならなくても決して不自然ではない。先行した東京市場は、値幅調整はいったん終ったとみて、日柄調整に入ったのか?となれば、米株高の割りに、日本株の動きが鈍い日が多くなっても不思議ない。

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◆しかし、「大きな政府」志向の民主党が優位の総選挙を控え、政治的な方向性が読めない状況がある。まずは、近く民主党が発表するマニュフェストをチェックする必要がある。民主党と官庁との関係先鋭化から行政リスクが消えないなか、個別に報じられている民主党の政策が実際に施行されるのかもチェックする必要がある。様々な内需拡大策や環境・エネルギー政策は自民党政権時以上に注目されている。

◆今朝の日本経済新聞朝刊が、「日米欧各国政府は原子力、風力、太陽光など低二酸化炭素(C02)発電所の輸出を促すことで合意した」と報じた。発注者が公的金融機関から融資を受ける時の返済期間を最長18年に延長することで、発注者の資金負担が軽減され、原発の発電コストは従来よりも5〜20%安くなると報じた。例えば、日製鋼(5631) など原発関連株主流やジワジワと下値切り上げチャートが続く東芝プラント(1983) の株価を下から支えてくれる手掛かり材料となろう。また、日風開(2766)、日ガイシ (5333)、出光(5019)など風力発電開発関連企業にも追い風となる。

◆半導体関連株がインテル効果で急騰した。当欄10日号で、半導体関連株で新たにピックアップしたいと記したのは大日スクリーン(7735)。13日には235円まで下げたが、75日線に下支えされた格好で、きょうは一時284円までみた。引き続き、主力製品である洗浄装置のシェアアップに期待しよう。あとは、6月11日の353円イレギュラー高をクリアした後、追撃買いすればよいか。

◆介護関連株が民主党の政策に合致している?星取表は6勝2敗。セントケア(2374)は薄商いだが、昨年10月安値1万8240円から6月高値4万1400円まで戻してきた。チャートはきれいな上昇基調を描いている。今期予想PERは15倍台と割高感はない。メッセージ(2400)は中長期銘柄としても推奨継続中だ。チャートは6月に入り、上から順に日々線、短期線、中期線、長期線と並ぶ、上昇相場時に見られる「順なパターン」に復帰。4ケタ固めが続くニチイ学館(9792)とともに強気を継続する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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