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2010/08/02

◆2日、8月相場初日かつ第1週初めの東京株式市場で、日経平均は前週末比33円高の9570円と3日ぶりに反発。TOPIXもまた小幅ながら3日ぶりに反発スタートとなった。30日発表の米国国内総生産(GDP)は個人消費の伸び悩みや貿易赤字の拡大により伸び率が年率2.4%に減速した。しかし、市場の予想の範囲内だったことからNYダウ、S&P500種指数はほぼ前日水準で終了した。そして、発表が本格化した国内企業決算で電気、自動車など輸出主力セクターの業績が予想を上回り、増額修正企業が続出していることで市場に安心感が広がった。また、円は前週末の海外市場で米景気減速を背景に1ドル=85円まで円高に振れたものの、きょうは東京外為市場で3日ぶりに反落した。加えて、中国、香港、韓国などアジア・太平洋市場がそろって急伸したことも追い風となった。

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◆前週に今2010年12月期連結業績予想を修正した世界的自転車部品メーカーのシマノ(7309)は、ともに300億円予想とし従来予想のうち経常利益は従来予想を10億円減額したが、営業利益予想を逆に20億円増額したことを評価した買いが優勢となり、連日で年初来高値を更新、リーマンショック直前の08年8月最終週水準に戻した。同社の場合、欧州での自転車部品評価は高く、円高ユーロ安が業績の足を引っ張るとし、4月高値後の動きは他の輸出関連株同様に厳しく、6月相場には、昨夏以来の下値サポートラインだった52週線を割り込む厳しい相場が続いたが、今上期業績予想の増額修正を発表した7月下旬から上値を試す動きが続いてきた。日経平均が4月の年初来高値から16%強下にいるなかで、同社株が高値を更新したことは(同社株を直近では紹介しきれなかったが)、中・長期線に下支えされた上昇基調銘柄で、強いアピールポイントがあり業容拡大が続く銘柄を継続注目とする当欄の従来路線は有効と捉えて良であろう。●ナブテスコ(6268)も上昇基調銘柄として紹介してきたが、前週末に発表した10年4−6月期連結経常利益は前年同期比3.6倍増の50億円で着地。通期経常利益は従来予想を大幅に上回る前期比2.1倍増の196億円に増額した。減速機が国内外とも産業用ロボット全般で需要が回復、油圧機器事業では中国の建機需要回復が追い風となっている。予想1株利益は91.8円に対し予想PER15倍台は依然割安感が強い。6月高値1472円突破となれば、もう一段上を狙えるとみる。ただし、各社アナリストが強気リポートを作成しており、いったん、急失速する懸念が残る(買いは、自分のロスカット価格設定後に)。●同様に、8月9日に決算発表予定のリチウムイオン電池材料関連の戸田工(4100)は52週線を再び上放れ始めた?きょう、783円を付け年初来高値を更新したのだ。昨年10月高値972円更新に向けた相場のなか、全般安場面で同社株がツレ安したときに52週線、200日線ラインまで突っ込むことがあればお手軽なのだが、そんな甘いものではないか・・。いずれにしても右肩上がりチャートが生きている間は、強気でウォッチングを継続しよう。●調剤薬局2位で後発医薬品の本格生産開始期待の日本調剤(3341)の決算もすこぶる好調だった。6月高値から1150円下げたことで、慎重に見たいが、これもウォッチング継続とする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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