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2006/03/17

◆「99%(野球の第1回ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝進出はないと思っていた」(日本代表・王貞治監督)。我々野球ファンもそう思っていた。野球の母国の米国が日本戦に続いて審判から有利な判定をもらいながら、既に2敗し予選敗退が決定しているチームに負けるとは・・。野球は(というより、スポーツのみならず人生そのものは)下駄を履くまで分からない、と米国チームは改めて思った?■株式相場もまた同じだ。かつて、筆者が証券会社に入社した頃、ディーラーの先輩から何度となく聞かされた話を今も覚えている。当時、注文の執行は現在もNY証券取引所がやっているように、顧客の委託注文を証券会社の場立ちが取り次いでいた(株価は取引所の壁ほぼ全面に張ったボードに取引所の職員(アルバイト?)がチョークと黒板消しをもって書き込んでいた!)。東洋電機(6505)が1961年、カラーテレビの新製品を開発したとの話があった時のこと、先輩は買い持ちしている同社株の利食い売りのタイミングを計っていた。が、折悪しく便意を覚え、急ぎ用たしにいったのがまさに運のつき。戻った時には、街の発明家にだまされた虚偽だったことが伝わり、株価は暴落し板寄せの後。「取引の最中に場を離れるときは、手持ち株をゼロにしていけ」、と教えられたものだ。(ちょっと話が違ったか)。

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◆さて、相場のもみあいついでに、古い話を紹介してしまったが。前日下げ分を超えて急反発した。いわく、「長期金利が落ち着いたから、投資家の不安感が後退した」。「きのうの下げ相場で悪役となった不動産、金融株が上げを主導した」。では、週明け、債券相場が下落(金利は上昇)したら、また急落か?そうかもしれない。そうやって、金利と株価のバランス水準を探っているのかもしれない。調整相場とはそんな状況をいうもの。いちいちあわてても疲れるだけ。神経質になる必要などない。■平均株価の週足は直近4週間の上値を突破した陽線で終った(TOPIXは同じく4週間の高値を上抜きほぼ十字足となった)。週が明ければ年度末まであと2週間。うまくすれば、かつて本欄がチャートからは4月1万7400円という計算ができる、といったのが実現したりして!?(本欄は年明けから調整が続いているとみている。間もなく、動意が見られるはずの4カ月目に入る)。

◆引き続き、不動産セクターの中短期強気を継続したい。主力株では三井不(8801)やきのうはアナリストが投資判断を引き下げたと伝わり下げた住友不(8830)に注目。もちろん、住友不には強気の投資判断をしているアナリストもいる。なかで中長期強気はショッピングセンターの開発・運営を手掛けるダイヤシティー(8853)。今週にわかに強気転じた銘柄だが、きのう下げた分を埋めたうえ一時、15日の戻り高値4990円まで買われ、6週間ぶりに13週移動平均線を上抜いた。昨年12月20日の上場来高値5520円挑戦を期待している。■自動車関連では4月の合併直前に、きょうも上場来高値を更新したホンダ系自動車部品メーカーのヒラタ(5989・ジャス)はここから吹けば半分利益確定売りしよう。◎ハイテク株では三角保ち合い上放れつつある浜松ホト(6965)の動きに注目。◎薬品株では本欄注目の武田薬(4502)が昨年来高値に接近し次ぎの水準模索へ。◎ツムラ(4540)は値幅調整が十分で押し目買いしたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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