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2014/12/09

◆9日の東京市場で日経平均株価は前日比122円26銭安の1万7813円38銭と8日ぶりに反落した。供給過多の市場と指摘されるなかNY原油先物が一時5年4ヵ月ぶりに1バレル62ドル台に下落し、欧米株も利益確定売りに反落。海外市場で円が反発した流れもあり、東京外為市場でも円は対ドルで8日ぶりに反発・・。出来高20億株台前半、売買代金2兆円台前半と連続年初来高値更新期間中の市場エネルギーは脹らむことはなかったが、前日には一時、1万8000円台を回復する場面があるなど、低金利・円安に下支えされた格好で予想外に上げてきたと・・いうべきか。10月安値1万4529円からの上昇相場だが、黒田日銀総裁が10月末に量的・質的金融緩和第2弾を発表した後、一気に、世界同時株高に発展してきたもの。14日の総選挙を控えいったん様子見気分が高まっても不思議はない。サウジの原油安容認もあり原油価格の上昇は限定的との見方は追い風となりそうだ。一息ついた後、出来高を伴った相場に発展するかどうかがポイントとなる。■業種別株価指数は全33業種中29業種が下げ、4業種が小幅に上げるにとどまった。値下がり率1位は証券・商品先物で2.89%の8日ぶり急反落、2位鉱業は2.30%の3日続落、NY原油先物が09年7月以来の62ドル台に下落したことが材料視された。3位は精密機器1.93%の3日続落、4位ガラス土石1.91%の8日ぶり急反落。5位電気機器1.77%、6位機械1.71%安・・と円反発に利益確定売りが広がった輸出関連が続いた。一方、値上がり4業種は、1位食料品が0.20%の続伸、2位ガス・電気0.20%の反発、3位銀行0.20%の5日続伸、4位陸運0.15%の6日ぶり反発だった。

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◆トヨタ(7203)が7日ぶりに反落。10月17日安値から前日高値7873円まで2000円強とほぼ一本調子の上げとなり、短期資金の買いも大量に入ったことから当面の利益確定売りなどが広がった。燃料電池車(FCV)「MIRAIミライ」の発売発表から目先資金が関連銘柄とともにどっと入ってきた分、調整色が強まる場面があっても不思議はない。ここは、FCV関連分野を調べる時間とみてウォッチングを続けよう。●川重(7012)が連日で年初来高値を更新、ほぼ23年ぶり高値水準に上げてきた。全般調整場面となった時、業績好調な水素関連銘柄として見直し買いを考慮したい。大和証券は今週のウィークリーで「航空機市場はアジア・太平洋地域を中心に長期的な需要拡大が見込まれる。(同社は)水素事業では独自技術の水素液化設備を開発、液化水素運搬船貯蔵タンクなどの開発も進めており、水素エネルギーの普及が中長期的な成長に寄与しよう」と指摘している。

◆当欄注目株神戸物産(3038)が3日連続で最高値を更新。業務用食品スーパーを全国展開するが、8日大引け後に業績・配当修正の上方修正を発表したことが材料視されたもの。14年10月期連結経常利益は従来予想の50.7億円→64.3億円(前の期は40.1億円)に26.8%上方修正し、増益率は26.4%増→60.3%増に拡大。2期ぶり過去最高益予想をさらに上乗せした。期末一括配当を従来計画の60円→80円(前期実績は70円)に大幅増額した。ヤオコー(8279)、ニトリHD(9843)、セブン&アイ(3382)、コスモス薬品(3349)、クスリアオキ(3398)、三菱食品(7451)などとともに中長期上昇基調にある内需関連銘柄として引き続き注目していきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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