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2008/03/19

◆東アジア5市場では、またも、日、韓 香港が高値寄り付き後、高値水準でモミ合い、2%超の急反騰で終る「そっくり」のチャートとなった。中国は、前日までパニック状態の下げとなったこともあり3国よりも若干高めの推移となった。ただ、いずれも、米国株の急反騰を受け恐怖心理が和みはしたが、底入れ感は生まれていない。米国株も18日こそ急反騰したが、これは、証券大手決算が大幅減益ながらアナリスト予想を上回ったことが手掛り材料視されたもの(ほかに、FFレートが0.75%引き下げられたこと、住宅着工件数も減少したが予想は上回ったことなどを好材料視した)。そのうちの1社であるリーマンの場合、18日に46%上昇したが、更なる評価損計上リスクがあると指摘するアナリストもいた。いずれにしても、18日のグッドニュースは既に株価に織り込んだ。19日は、発表予定のモルガン・スタンレーの決算の数字がどう出るかがポイント。■本欄は、「基本は、買い方が本気になるのは、1カ月前後の相場の流れを見た後でも遅くない」。つまり、「二番底をみてW底を確認した後でも遅くない」としたい。

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◆まして、この日でその国の中央銀行総裁任期切れとなるのに、次期総裁を選出できなかった二流政治国のツケを払わねばならない日本市場は、リスクがいっぱいだ。短期的には4月1日発表予定の日銀「企業短観」がポイント。円高場面での調査であり、企業業績減額発表が続出するなかでは、大企業DIが良いわけがない。また、いったん大きな亀裂が生じた中国、インドの新興市場の先行きも従来よりもリスクが高まっている。オリンピック後の日本、韓国が反動不況期を迎えた先例もある。

◆もっとも、当面は環境問題が大テーマとして形を変えながら君臨し続けそうだ。マルハニチロ(1334)は、水産物という資源、食料安保関連として捉えることができる。前号で、「きょう現在175円にある200日移動平均線を上抜いた後、一服してもおかしくない」としたが、この日朝方、175円まで買われた後、12円安の158円で終った。1月22日の新生上場来安値105円からの出発であり、3分の1押しとか半値押しがあってもおかしくない。が、「状況が許せば勢いにまかせてもう一段上をとりにいく」時は来ると見ていることにかわりはない。●17日号紹介銘柄、クレハ(4023)、PGGIH(2466)、ロイヤルホテル(9713・大2)なども強気継続型のチャートが続いている。●14日号紹介の戸田工(4100)、シコー研(6667・マザ)も買いサイン点灯のチャートが続いている。●13日号では、「家電量販店業界再編の動きがやまないなか、長期上昇基調にあり、関西を地盤とする家電量販店大手の上新電(8173)を改めて強気の買いで臨みたい・・」としたが、974円まで買われ、昨年12月に付けた昨年来高値を更新した。思惑相場に発展するか、注目したい。●また、前号紹介の中外炉(1964)も41円高の397円まで買われ、392円にある200日移動平均線へのプラスかい離を回復した。昨年5月以来200日線を上回ったところで打ち返されてきたが、2年間の調整を追え、W底を打った後の相場であり強気を継続すべきであろう。新四季報・来期予想PER20倍台なら708円になるが・・!?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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