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2006/06/14

◆14日、平均株価は朝方、1万4000円に45円を残す水準まで下げた。しかし、その後は、前日に“9.11テロ”以来の大幅下げを経た後でもあり、リバウンド狙いの買いや買戻しが優勢となり、上げに転じた。ただ、日本時間の午前中高かった多くのアジア市場が後半下げに転じる銘柄が増えていったこと、そして、14日に発表される米消費者物価指数(CPI)を見たいと様子見気分が広がり、一時あった200円を超える上げ幅は縮小、結局91円高の1万4300円台で終った。さて、米市場が注視するなか発表されるCPIだが、13日には米原油先物価格は68ドル台に大幅下落した。NY金に至っては44ドル安し過去15年間で最大の下げ幅となった。シカゴ小麦、大豆やNY粗糖の穀物が大幅に下落し、LME非鉄もニッケルが暴落するなど貴金属の暴落を見て、ファンドの手仕舞い売りなどがかさんだという。さて、明日発表の米CPIである。既に、6月28〜29日のFOMCの後、0.25%引き上げることを株価は織り込んでいる。いずれにしても米市場は金利に目を奪われすぎといえる。まあ、NYダウが5月高値時に2000年の史上最高値にあと80ドルに迫ったところで突破できず二番天井となったことから、ある程度調整はやむをえないと見ていた。しかし、世界の投機資金が様々な市場を買い漁った結果のしっぺ返しは厳しいものとなっている。

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◆米CPIの発表後の米国株の動きがどうなるかは不明だが、アジア株は10市場以上が後半下げに転じて終った。欧州株も同様に高寄り後下げに転じている。■前日紹介した通り東京市場(平均株価、TOPIX)は他市場よりも1カ月早い、4月に03年4月を基点(NYダウは02年10月が基点で今年5月が高値、この間の上昇率は62.15%)とする上昇相場の高値(平均株価の上昇率は2.31倍)をつけている。しかも、昨年5月安値基点からでもNYダウ並みの62.24%の上昇だ。下げがきつくなったのも当然といえる。■そして、東証1部よりも早く1月に天井を打ったのが東証2部と新興3市場。ならば、きょう、13日も下げた米ナスダック市場をよそに日本のネット関連株が幅広く買われたのも当然であろう。下げ幅は平均株価の比ではない大幅だ。ジャスダック市場で時価総額トップの楽天(4755・ジャス)がストップ高に買われたほか2位で本欄推奨のインデックス(4835・ジャス)も堅調に推移し、1部市場では個人投資家に好人気のソフトバンク(9984)やヤフー(4689)が人気化した。もちろん、すぐに急騰連発というわけにいかないであろう。が、1月のライブドア・ショックで始まった悪夢のような06年暴落相場から、携帯・ネット関連株、バイオベンチャー株の再生がゆっくりあるいは一気に始まることになるのではないか。上記のインデックスに加えコネクトテクノ(3736・M)の強気を継続する。■バイオベンチャーでは新日化学(2395・M)を中期買いしたい。サルを使った前臨床事業が日・米で好調だ。くわえて、経鼻投与剤開発でロイヤルティが発生する。バイオベンチャー株では珍しく前3月期に黒字転換しており、今期も2ケタ増益見通しにある。                                                                                                                                                                                                                

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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