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2010/07/12

◆7月第2週初め、日経平均は前週末比37円安の9548円と3日ぶりに小反落し、TOPIXも3日ぶりに小幅安した。9日の欧州株は前日に国際通貨基金(IMF)が世界景気見通しを引き上げ、金属市況や金、原油高を背景に鉱業株や非鉄金属株の上昇があり4日続伸した。米国でも素材株の値上がりが急となったほか、4−6月期決算発表への期待からNYダウが4日続伸した。東京市場では、素材・資源関連株が前週末に大幅安したこともあって急反騰。東京外為市場では、11日の参院選で民主党が大敗、与党の過半数割れを受け、政局混乱などを理由に海外投資家や国内機関投資家の一部でドル買い円売りが広がり、円は1ドル=89円台と3日続落。自動車、精密機器や電気機器の一角が上昇した。ただ、内需株が政局混乱に伴う国内景気への懸念からそろって下落し足を引っ張った。日経平均は前場後半には9632円まで上昇する場面があったが、結局、往って来いの相場で終った。TOPIX業種別株価指数は22業種が下げ11業種が上げた。そして、値下がり率9位までが1%以上の下げとなり、値上がり率では4位までが1%を超えたに過ぎなかった。値下がりで目だったのは内需関連株だが、金融・不動産関連、輸出関連セクターでは値上がり値下がり組に分かれた。しかし、素材・資源関連は値上がり業種数の半分を占める人気となった。

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◆6月21日に1472円のほぼ2年ぶり高値を付けた後も、08年10月安値432円を基点とした26週移動平均線、52週線沿いの上昇基調を崩さずに上値を追う構えが続いているのは、これまで、何度も紹介のナブテスコ(6268)だ。きょうは1429円までみて、37円高の1406円と6月22日以来の高値に上ってきた。6月末からは25日線沿いの下値切り上げチャートを描いてきた。高速鉄道網関連に加え、精密機器事業を評価するアナリストのリポートが相次ぎ、株価を押し上げてきた。今2011年3月期連結業績が好調予想なのは当然だが、上昇基調を刻むテクニカル面から、もう一段以上の上を狙い、引き続き、強気銘柄としてウォッチングをしよう。

◆後発医薬品最大手の沢井製薬(4555)が5日続落し、日医工(4541)、東和薬品 (4553)など後発薬関連株がそろって続急落したなか、調剤薬局トップのアインファ−マ(9627)は一時150円高の3960円まで上げ幅を拡大し8日に付けたほぼ15年ぶり高値3875円を更新した。また、同2位の日本調剤(3341)も続伸し、6月高値後から1割下の3800円レベルでの高値調整相場が続いている。しかし、日調剤はもっと調整色を濃くし、中段保ち合い相場をきっちり済ましてから、初秋の相場に入ってほしいのだが・・、事は都合よく運ばないものだ。後発薬大手株はアナリストの投資判断格下げが何証券で続いたことが反落に転じた理由だが、調剤薬局大手もここから上値は、強気一点張りから方向転換するべきか・・?(とはいえ、右肩上がりチャートが壊れない限り、ウォッチングを続けることにしている・・)。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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