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2008/01/15

◆14時10分、日経平均株価は195円安の1万3915円まで下落。2005年11月第1週以来の安値水準となった。あちこちに昨年来安値銘柄がごろごろしている!前場、日経平均だけは小幅高で推移していたが、後場に入りたまらず下げに転じた。そして、あっさり1万4000円台を割り込み、下げ幅を拡大したのだ。TOPIXでの値上がり業種は途中どんどん減り、残ったのはディフェンシブストックの医薬品と内需株の陸運の2業種のみ。日本、韓国が同様の下げ足で、中国、香港はもっと早く下げに転じた。東アジア5カ国では台湾のみが反発した。「天井3日、底100日」という兜町格言があるが、日本市場は“総悲観”の商状にあり、<三段下げで一番厳しい三段目の下げの洗礼を受けている>最中だ。好材料が出れば、出尽くしといい、悪材料が出れば、嫌気売りが先行する。新たな材料が出なければ、上値が重いといって売られてしまう「弱気の極?」。<売り方がつくる相場から脱するには、これまでに無い別の力が必要>か、それとも、<きれいな三段下げを描いてようやく反発に転じるか>。

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◆日本が成人式休みだった14日の米国株は、前週末の下げ幅の7割を回復した。が、日本株は1ドル=107円台への円高を嫌ったようだ。米国市場は、昨年10〜12月期決算発表結果に、オセロゲームのようみころころ方向が変わる展開となっている。そのたびに、日本株もまた右往左往する展開となっている。どちらにしても、売買シェアの6割強を占めている海外勢が買いの手を振るのを控える、あるいは、売りに転じるようでは、買い方不在と言われる東京市場が厳しくなることは疑いない。日本企業の第3四半期(10〜12月期)決算は今月下旬から本格化する。今、売り叩かれていることが正しいほど企業業績は悪化しているのか、見直し買い余地があるのか確認するまでそう遠くはない。

◆当欄紹介銘柄の厳しい結果に恐れる。筆者本年注目株は日本化成(4007)だが、昨年大納会終値は205円と昨年安値圏となったが、この日は、163円まで売られ04年9月第1週以来の3年4カ月ぶり安値だ!?同社株は今3月期連結業績予想の増額修正発表した翌日の昨年10月30日に262円の直近高値に買われた後、ほぼ一本調子の下となっている。筆者が年間注目株としたのは、原油高騰に伴う中期的な原料高懸念は強いものの、三菱化学に支援され、07年3月期に91年3月期以来16期ぶり復配を果たし、今3月期は(連結決算では)2度の増額修正により連続経常最高益更新見通しとなるなど、ようやく、企業業績がまともに評価できる水準に浮上してきたことが第1の理由。そして、環境関連銘柄として捉えることができるのが推奨第2の理由だ。欧州を中心にディーゼル車の環境規制強化が続くなか、次世代超低公害ディーゼル車に導入される“尿素SCRシステム”に対応した、同社排ガス脱硝用尿素水「AdBlue」(アドブルー)が商用車2メーカーに採用されていること。現在は育成事業の位置づけだが、将来的には、全商用車メーカーが採用を決定している次世代スタンダードである。●12月度既存店売上好調で、この日12月10日の戻り高値8400円を更新したFリテイ(9983)の逆行高に期待。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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