2015/01/30
◆1月最終日の日経平均株価は前日比68円17銭(0.39％)高の1万7674円39銭と反発した。前日の米国市場では新規失業保険申請件数が市場予想以上に減少し15年ぶり低水準となったことを受けNYダウが3日ぶりに大幅反発。日米金利差拡大から東京為替市場でも円は3日ぶり118円台央と反落スタート。直近相場で、発表が続く今3月期第3四半期決算で好業績組を買う動きが続くなか、30日付け日本経済新聞朝刊1面が「上場企業の3割が来期2ケタの経常増益を見込んでいる」報じたことにも後押しされ朝方から買いが先行した。ただ、その後は週末を控えた利益確定売りなども出て上下幅150円弱のもみ合う展開に・・。東京外為市場で円は反落したが、対ドル、ユーロとも次第に下げ幅を縮小する動きとなったことも上値を重くした。■業種別株価指数は、全33業種中、値上がりが22、値下がりは11と1日で勝ち越しに転じた。値上がり率1位はガス・電気で1.51％の3日続伸、一時は488.66と2013年7月24日以来の高値となった。2位金属製品1.51％の3日ぶり反発、3位繊維製品1.12％、4位保険1.08％、5位医薬品1.07％と内需関連セクターが続き、円反落を受け6位ゴム製品、9位その他製造、11位機械、12位ガラス土石、14位精密機器0.40％高と輸出関連が続いた。 一方、値下がり率1位はその他金融2.02％で3日ぶりの反落、2位鉄鋼は1.79％の反落。16日安値600.04から前日には一時662.18と上昇していた。しかし、前日は新日鉄住金（５４０１）が取引時間中に「今期経常利益予想を増額、未定としていた配当は1株5円継続」と発表したことから鉄鋼株指数が一時1割超上昇したこともあり、この日は一転、利益確定売りが広がる格好に。3位は前日の数少ない値上がり業種のひとつとなった空運が利益確定売りに一転0.79％の反落。前日の空運株高に付いては当欄前号を参照していただきたい。なお、スカイマーク（９２０４）は連日のストップ安となった。
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◆東芝プラ（１９８３）が3日続落した。この日後場中に今3月期第3四半期累計(4-12月)連結経常利益予想を前年同期比65.4％増の101.42億万円に増額すると発表したが、通期予想180億円を据え置いたことが嫌気されたもの。当欄では、同社の業績開示姿勢については以前より何度も「投資家を惑わすもの」と指摘してきた・・。この日は今期年間配当予想を従来計画の1株15円から20円(前期は15円)に増額修正した。が、通期連結経常利益予想については昨秋に増額修正した180億円を据え置いた。第3四半期での進捗率は5年平均の44.7％を上回る56.3％に達しており、市場では、「もみ合う展開を脱出するサプライズとはならなかったもよう」と伝えていた。しかし、直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の31.2億円に急拡大し、売上営業利益率は前年同期の3.7％→6.7％に改善した。さて、4月発表の今期決算の数字は如何に？増額修正含みが少なくなった分、当面の株価は期待感が薄れてしまったが・・。●無人の荒野を走るのは？良く知られているものの、昨年以来、1日出来高10万株を超えたのはわずか2日きりという株式市場不人気銘柄がある。米菓最大手として知られる亀田製菓（２２２０）だ。この日の高値4020円は上場来最高値！「日本の問屋は永遠なり」の著者・知友有賀泰夫アナリストが折にふれレポートで紹介する推奨銘柄のひとつ。今期予想PER27倍台には割高感があるのが難点。今期は5期ぶりに2ケタ経常予想だが、来16年3月期も2ケタ増益期待が高まるようだと新たな相場に発展するのだが・・。ここから、ウォッチングを開始しよう。なお、筆者常時推奨の●プリマハム（２２８１）は足元、300円台水準もしくはチョイ割れ水準でモミ合う展開となればぜひ拾っておきたい銘柄！