2006/06/01
◆平均株価が4日ぶりに小反発した。が、ソニー(6758)は4カ月ぶりに5000円を割り込み、ソフトバンク(9984)は5日続落し連日で年初来安値を更新した。前日大幅に下げたうえ米国株高もあって、買い先行で始まった相場だが、上値の重さを嫌気した売りに平均株価が下げに転じる場面もあった。値下がり銘柄数が値上がりを上回ったものの、ダウ寄与率の高い自動車、電機株の一角や大手銀行株が上げ、裁定買いもあって引け際プラスに転じた。●アジア市場では中国銀行の新規上場というイベントがあった中国が高く、地方選挙で与党が大敗した韓国や市場から投資資金が流出していると見られるインドが1万ポイント割れが目前になるなどが下落し、10勝6敗となった。
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◆市場のもっぱらの関心は、一向に下げ止まらない新興市場がどうなるのかということ。ジャスダック、マザーズ、ヘラクレスの3市場とも6日続落し連日で年初来安値を更新した。新興市場の底が見えない状況は、ソフトバンクやヤフー(4689)の売りにつながっている。ソフトバンクは日本のIT時代の幕を開けた企業として、新興IT関連企業に投資する個人投資家が同時に買った銘柄である。その新興市場がガタガタになっているのだから、信用の担保切れ即ソフトバンク売りの行動をとったようだ。いずれにしても、携帯電話・IT関連株やバイベンチャー株がいつどういう格好で底入れし、底堅い展開に転じるかが重要なポイントとなる。楽天(4755・ジャス)、インデックス(4835・ジャス)、JCOM(4817・ジャス)、サイバCOM(4788)やコネクト(3736・マザ)・の底入れを確認できる日はいつか?恐怖に駆られ売り急ぐ動きも見られており、新興市場の動きから当分は目を離せれない。
◆新日鉄(5401)が3日ぶりに反発したが、値動きの軽さでリードし新会社上場来高値圏にあるJFEHD(5411)の動きが注目されている。1990年代初め新日鉄が世界のトップとして価格の決定権を握ったといわれたことがあったが、今や、欧米ではトップ級企業同士の合併、提携が見られる世界鉄鋼再編の流れの中にあるからだ。
◆漁業資源関連株のマルハ(1334)は4日連続年初来高値を更新した後、下げに転じ、日水(1332)は560円台でもみあう展開となっている。先は長い。●臨床検査受託大手のBML(4694)が、2350円引けで5月29日の2002年12月以来の高値2370円突破が目前となった。先に発表した今3月期業績の会社側見通しは控え目、増額の余地は大きい。26週線に下支えされ高値を取りにいく上昇トレンド銘柄として注目したい。