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2009/01/14

◆14日、日経平均株価は4日ぶりに小反発した。ただ、13日の米国市場で、ナスダック総合指数は反発したものの、NYダウは5日続落とまちまちの動きで、為替も1ドル=91円台でもみ合う展開だったことから、業績懸念が付きまとうなか、あす15日の昨年11月機械統計発表を前に模様眺め気分の強い動きとなった。

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◆TOPIX業種別株価指数は、値上がり24業種、値下がりは9業種。値上がり率トップは、13日のNY原油先物が6日ぶりに反発したことを受け4.72%上昇した鉱業。円高一服に加え、「東芝、富士通のHDD事業を買収交渉」と報じられるなど業界再編の動きが続く電気機器や輸送用機器が上げ、バルチック海運指数が6日続伸し昨年10月29日以来、約2カ月半ぶりに900ポイントを回復したことを手掛かりに海運株も値上がり上位に入った。一方、値下がりでは、クリードが破たんし、銀行の更なる貸し渋りが予想されることが嫌気された不動産株が2.3%下げでトップ。個別の値下がり率ランキングでも、1部上位4銘柄を不動産セクターが占め、新興市場でもストップ安銘柄が並んだ。小型の業績好調株として、昨秋以降紹介してきた消費関連株など小型株のチャートが悪化しつつあることが懸念される。「満つれば、欠ける。欠ければ、満つる」のだが、失速後の下げが急な銘柄が多い。例えば、ABCマート(2670)。

◆ABCマートは昨年12月8日に3900円の株式分割落ち後高値を付けた後、失速。12月月足で「高値圏で、小幅陰線のほぼ十字足」を描いたが、今月は月足長大陰線を描きつつある。年明けに発表した昨年12月度の既存店売上高が前年同月比6.4%減となったことが売り材料視された。土日が1日づつ少なかったことを考慮すれば、売り急ぎの感がある。きょう、終値で200日移動平均線を割り込んでおり、週足では一時52週線を割り込む場面もあった。●マクドナルド(2702)もまた、ABCマート以上に12月月足が上ヒゲの極端に長い小幅陽線となった。今月前半は陰線月足となっており、現在は1700円水準でもみ合う展開となっている。引き続き13週線が下支えとなるか、それとも、もう一段下の26週、52週線に下値を下支えされつつ上値を追う時を待つ?

◆一方、上場来初めて75日移動平均線を上抜いて終ったのは、携帯電話向け電子ブック閲覧ソフトやコンテンツ配信主力とするPワークス(3627)。昨年5月上場の1歳未満児。09年3月期連結業績は順調見通しで、PER11倍台には割安感がある。株価は、11月13日の戻り高値15万8000円を突破すれば、10月安値8万8000円を大底に、12月5日の9万6000円を二番底としたW底が完成、中勢上昇基調入りが鮮明化する。上場翌日に付けた過去最高値は74万1000円であり、75日線を上抜いた後の相場に期待ができそうだ。

◆携帯電話向けネット閲覧ソフトに強みを持つACCESS(4813)が3連騰。26万6000円高値引けで、昨年の大納会に付けた25万7500円の直近戻り高値を突破した。昨年10月28日に付けた上場来安値9万3000円を大底としたいわゆる「逆三尊底」をうったあとの12月急騰劇だったが、年初の反落場面で200日移動平均線が下支えし踏みとどまった上でのきょうの急騰。中長期なら打診買いしたい場面と見る。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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