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2008/03/10

◆前週末7日の米雇用統計悪化で米景気後退(リセッション)色が鮮明化、ドル安(円高)進展を受け買いは見送られ、機関投資家や個人投資家の投げがひろがった。アジア・太平洋15市場は2勝13敗。上げたのは2%超の下げから後半一気に2%超の上げに転じた香港とリバウンド途上のベトナムのみ。日本株は、10日朝方発表の機械受注統計の予想を上回る伸びも買い見送り気分が高まるなかでは沈没。日経平均株価は2%弱下落し、1月22日につけた1万2572円の昨年来安値を更新。今週末の先物・オプションSQ(特別清算指数)を控え、再び、底値模索の動きか。

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◆この日は、食料品、医薬品、電気・ガスのディフェンシブストックがTOPIX業種別株価指数33中4業種上昇のなかの3業種となり、久々にディフェンシブストックらしい働きをした。一方、原子力発電、風力発電、太陽電池関連株など地球温暖化関連株、代替エネルギー関連株はほぼ全面安商状となった。今週は12〜14日に地球環境国際議員連盟(GLOBE)総会がカナダ・バンクーバーで開催され、14〜16日には主要20カ国・地域で地球温暖化問題を話し合う閣僚級会合が千葉市で開催されるが、株価の反応は鈍いか。●風力開発(2766・マザ)は前号で「上ひげの長い天井圏での陰線となったことで、週明け以降は調整局面か?」としたが、この日は、一気に5万円安の39万円ストップ安に落ち込んでしまった。■一方、来週17日、18日の米住宅関連統計の発表(3月の住宅市場指数、2月住宅着工及び着工許可)の接近とともに、市場の様子見気分の拡大も予想される。

◆崩れてしまった相場、弱気に傾いた投資家心理が好転するのは、「とことん、売られてしまった」時か、それとも、思いがけない(サプライズのある)好材料が出現した時か・・。●前号で、<二番底確認済みのチャート魅力株>として紹介した銘柄のひとつであるPGGIH(2466)は200日移動平均線を前に大幅反落してしまった。明日以降は9万3000円台にある75日線がきっちり下値をサポートするかが注目点となる。これを守れるようだと再度200日線突破を目指す展開への期待感が高まることになるが・・。●幸い、前日、「昨年は日水(1332)に注目したが、今年はマルハニチロ(1334)だ」としたが、マルハニチロはこの日、活況裏に一時6円高の157円まで買われ、昨年11月1日以来の高値となった。今3月期連結業績は昨年10月に統合したニチロ分の寄与あるも、利益面は統合費用などが先行し2ケタ減益となる。しかし、続く09年3月期業績は、ニチロ分がフル寄与する上、統合効果もあって経常増益見通しだ。●また、前号チラッと紹介した関西の名門ロイヤルホテル(9713・大2)が、5円高の325円と変らずを挟み5日続伸。1月16日安値278円を昨年12月21日につけた昨年来安値276円に対する二番底とし、6日移動平均線沿いに上昇基調を刻んできた。ここから、330円台の上値関門挑戦となる。森トラストが筆頭株主であり、今秋には京阪電車では中之島新線(天満橋〜中ノ島間)が開通し中之島駅とリーガロイヤルホテルはビル接続となり交通の便は一段と便利になる。出来高薄からみて一気にとはいかないかもしれないが、ここから上値を試す動きが期待される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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