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2007/07/11

◆アジア太平洋主要17市場のうち高かったのは、中国とパキスタン、バングラデシュの3市場のみ。ベトナムが休場しており、星取表は3勝13敗1休場と10日の米国株を受け軟調展開となった。米住宅市場の減速長期化、関連企業の業績悪化並びに、ヘッジファンド、銀行への先行き懸念、そして、個人消費の低迷化に伴う日本の輸出産業への影響懸念などが重なり、日経平均株価は大幅安した。為替が円高ドル・ユーロ安に振れたことも足を引っ張った。日銀政策決定会合では今回は利上げ見送りの市場予想だが、次回、8月には利上げするとの見方は市場の共通認識。

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◆12日には、参院選が公示される。閣僚が相次いで非難される状況を作り出し、脇の甘い坊ちゃん首相は腹の中が煮えくりかえっていることであろう。民主党も得点打を放っていないが、自民党が一人でこける、そんな公示前の状況で、与党の過半数獲得は困難と見られている。ただ、開票前から市場認識が一致しており、自民敗戦となっても、大幅下落にはいたらないであろう。■ただ、テクニカル面からは、下値リスクも指摘される。日経平均は昨年6月安値を基点に着実に上昇基調を刻んできた。終値では7月9日の1万8261円が今年の高値だ。が、ザラ場(取引時間中)高値ではやはり2月26日の1万8300円を抜けていないからだ。

◆7月第1週、波乱の原発関連株は、追い風となるニュースが相次ぎ報じられ、第2週、再度、ジェット噴射並みの急騰劇あるいは高値波乱を見せた。●東証2部では先行した岡野バルブ(6492・東2)が上場来高値更新後下げに転じたが、トウアバルブ(6466・東2)、日ギア(6356・東2)が高値更新後も堅調だった。「好業績を手に入れた、かつての原発関連思惑株」木村化工(6378)は5月安値453円からストップ高の1679円上場来高値となった。■主力大型株が反落するなか、乗り換えの買いが入ってきた東芝(6502)は、3月5日の年初来安値705円に対し11日には1127円まで買われ、200年8月以来の高値となった。米WHを獲得したことで世界の2大原子炉型そろって手にし、原子力発電所建設で世界商戦優位となった。東芝はフラッシュメモリーを中心とした半導体と原子力に「事業の選択と集中」を進めており、どの方向に進もうとしているのか投資家に不満の残る日立(6501)の不人気ぶりを他所に、ひとり気を吐いている。●短期はともかく、中期的に注目されるのはかつての東芝の兄弟会社・IHI(7013・旧石川島)。圧力容器、タービンなどを手がける。●また、筆者の本年注目株の東芝プラシス(1983)は5月の今3月期大幅減益予想ショックを乗り越え高値を更新。引き続き、人気後退場面の買いを示唆する。■個別では、引き続き、既存店が今期に入り、6月度まで8カ月連続前年同月比プラスを続ける100円均一すし・あきんどスシロー(2781・東2)、底練り離脱気配の森トラスト傘下の関西名門・ロイヤルホテル(9713・大2)の調整場面は好買い場。また、同じく森トラスト傘下のパルコ(8251)は1674円まで買われ年初来高値を更新した。昨年2月高値1690円を抜けば青空天井となる。強気継続。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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