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2008/07/30

◆米国の住宅・不動産価格に下げ止まる気配が見られない。政府は7月最終週に新住宅対策パッケージを始動させるが、はたして、「米国の金融システム問題は収束に向かうか?」。日本がバブル、不良債権問題解決に10年をはるかに超える長く暗いトンネルをくぐったように、米国も収束までに時間がかかると見るべきか?■損失額はべらぼうだが、日本と違って、動き始めた後の行動は早い。日本の場合、戦後、金融機関の破たん多くなく、経営が行き詰まった金融機関に対する公的資金投入のルールや破たん処理の方法は全く存在しなかった。経営失敗に対し「退出のルール」はなく政府の動きはまるで鈍かった。結果、いたずらに時間が過ぎさり、今も、日本の存在感は低下し続けている。一方、米国では、米住宅公社2社への公的資金投入の権限が財務長官に与えられた。また。解決に向けた政策の矢継ぎ早な決定・実行が期待されている。実際に有効性が高いのかは不明ではあるが・・。目下、米株式市場では、日ごとに「金融不安が後退した」、「金融懸念が広がった」といいつつ日めくりのように上に下に大騒ぎしており、その結果が、世界の金融・資本市場を右往左往させている。方向感がつかめやすくなるのは、今しばらく住宅価格と政府の動きをみてからか。

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◆8月入りと同時に、日米とも4〜6月期決算発表は終わりを迎える。国内企業で厳しいのは、最終赤字となった野村HD(8604)など証券、世界販売台数減額発表のトヨタ自(7203)と関連企業をはじめとした自動車関連株企業、ソニー(6758)や電子部品メーカーなど・・容赦ない売りが浴びせられた。もっとも、好決算発表で「好材料出尽くし」と売られ、決算悪も不動産セクターのように「悪材料出尽くし」と買われる銘柄もあり、方向感の乏しい相場は続きそうだ。

◆当欄は、「洞爺湖サミット」終了後は、「NTT(9432)、昭和シェル(5002)、JR東海(9022)など海外政府系ファンド買いが期待できるチャート好転銘柄」、及び、「これまで不人気だった好業績・割安・好チャートの小型株」を中心とし、推奨してきた。引き続き路線変更は不要であろう。●先にチャート好転と紹介した古河電工(5801)は6月に今期業績予想の増額発表したことを背景に、7月末には75日移動平均線が200日線を上抜くゴールデン・クロスが示現。上昇基調入りを鮮明化させた。●水素製造装置関連の日精線(5659)はPER10倍台、日々線が200日線を突破しており、75日線が下から接近中だ!●割安感はないが、52週線に下支えられ、26週線突破が見えてきた「長期低落相場後の底入れ」銘柄はGMOオンター(9449)も買い場。

◆上新電(8173)が6月安値から切り返し、200日線を突破してきた、「阪神優勝、北京五輪、猛暑、再編関連株」として、ここから4ケタ相場が期待できそうだ。●海運株は既に天井打ちしたセクターだが、なかで、乾汽船(9113)は3月安値を基点に下値を切り上げる展開が続いており、200日線、52週線突破後に上値を襲う格好となりつつある。ここから、値動き、出来高に注目したい。

◆28日に4ケタ乗せした食品スーパーマルエツ(8178)は、勝ち組個人消費関連株のひとつ。4ケタ乗せは96年5月以来12年ぶりのこと。4ケタ定着が期待できそうだ。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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