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2012/01/11

◆当欄注目のコスモス薬品(3349)がこの日引け後に今2012年5月期中間連結決算を発表した。昨年12月28日に増額修正を発表した線で前年同期比15.7%増収、35.1%経常増益の着地だった。通期予想についても、12月に増額修正した前期比13%増収、17.4%経常増益見通しを据え置いた。同社では、「東日本大震災や欧州通貨危機、円高進行などの影響により、先行きの見えない厳しい経営環境となった。小売業界では、雇用情勢の悪化や所得の減少、将来に対する不安などで、消費者の低価格志向は根強いものとなっている。」とし、消費者にとり「安くて、近くて、便利なドラッグストア」を目指して注力を続けたと記した。経営環境が厳しいなかも、上期は関西から中・四国、九州合計で22店舗を新規に出店。上期末の店舗数は427店となった。また、56店舗の棚替・改装を行なって既存店を活性化した。主力の一般食品売上高は前年同期比19.2%増の698億円、医薬品は12.1%増の233億円、雑貨は14.4%増の220億円とそろって2ケタ伸張し、化粧品は8.4%増の165億円だった。同時にこの日発表した昨年12月度の既存店売上高は前年同月比5.8%増と昨年6月からの連続増収を継続、かつ、今期最大の伸びとなった。全店売上高も18.5%増と連続2ケタ伸張し、今期最高の伸びとなった。株価は、06年2月以来の4000円台回復。12月に増額修正した線での決算とあって、材料出尽くし感からの利益確定売りが先行する?これを、既存店売上高の好調がカバーするかどうかに注目したい。26週線{3793円}前後まで下げて一服するか?もし、全体相場が崩れた場合は52週線{3572円}がサポートラインとなりそうだ。今期予想売上高営業利益率4.48%と高く、予想PER11倍台にはなお割り安感が強い。昨年8月からの暴風相場のなかでも9月末に4000円台を付け、10月後半こそ高値から15%下げたものの、52週線を前に下げ止まり、新年大発会で4090円を付けて9月高値を更新した(懸念材料は、この大発会に高値を記録したこと)。明日からの動きが注目される。

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◆加工食品卸売大手では三菱食品(7451)とともに加藤産(9869)を知友アナリストは注目しているが、当欄も彼の後を追いたいと思っている。加藤産は今12年9月期経常利益が3期連続過去最高更新見通しにある。「アナリストで業態をきっちりつかんでいるものはいない」と知友はいう。目下、52週線割れしており、52週線回復が買いの絶対条件となる。が、PERは8.8倍程度と10倍割れが続いている。

◆また、介護付き有料老人ホームと高齢者専用賃貸住宅運営が両輪のメッセージ(2400)は昨年の注目株だった。ただ、8月以降の厳しい相場のなかで当欄は右往左往してしまい、52週線割れもあってウォッチングを停止した。が、政府の高齢者住宅供給促進策推進を追い風になお、中期的利益成長期待は高く、52週線回復相場に発展するか改めてウォッチングを開始した。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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