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2007/02/26

◆新日鉄(5401)の株価が日立(6501)にあと2円と迫った。逆転すれば、史上初となる。前週末23日は日立が26円リードしていたが、この日、新日鉄が20円高の841円と急伸したのに対して、日立は4円安の843円と3日ぶりに反落したため、日立のアドバンテージは2円しかなくなったもの。「鉄は国家なり」といい、国から八幡製鉄所を払い下げられ始動した新日鉄だが、来期にかけての収益拡大と世界的なM&A戦争化の業界再編観測、世界的投資資金余剰を背景に連日で年初来高値を更新し、1989年2月に付けた上場来高値984円奪取から待望の4ケタ相場を視野に入れた相場が続いている。一方、1920年設立の日立は、総合エレクトロニクストップ企業として、上場子会社は「日立」と冠されたものだけでも21を数える群団。しかし、足元はといえば、日立「老成」といえる一方、新日鉄は世界鉄鋼業界再編の嵐の予感のなか、数多くの群団企業を持つとはいえ、「変革が進んでいる、若さも感じられる」との声も多い。この後、新日鉄が当分日立の株価はを上回った状況が続くのか、株価逆転をきっかけとして、日立に見直し買いが入り、再逆転に向かうか注目されるところだ。●日立の場合、図体が大きなだけに、本格的に事業の選択と集中を推し進める余地が大きい、という魅力!?を持ち合わせている。M&Aに対してパッチワーク化した子会社群を「切り売り」するとなれば、株価逆転を許したとしても、同社株の見直し買いは急となろう。

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◆海外市況再上昇局面を迎えた非鉄・貴金属関連株が好人気となっているが、●銀行株はメガバンクから地銀株までそろって下げた。なかでも、昨春相場まで、本欄市場体温計としていたみずほFG(8411)の週足、日足チャートが悪化していることはちょいと気がかりだ。もっとも、月足チャートは上値が切り下がるも、下から、24カ月移動平均線が上昇を続けており、きょう現在80万3700円水準にあり、下支え役を担うはずだ。それに比べ、●三菱UFJFG(8306)は、アナリストの評価は「中立」が多く、株価は、昨年11月に続き、今月も24カ月線割れを見せているものの、2月月足は3カ月ぶりに陽線を引きそうだ。

◆今週初めの注目株は、再び、武田(4502)に注目するとともに電鉄関連株中の出遅れ思惑株の範疇にある相模鉄道(9003)を推奨した。武田は、前場200円高の8370円まで買われ上場来高値をつけたが、その後は、利益確定売りに急速に上げ幅を縮小していった。突っ込み狙いで先行き5ケタ相場を狙っていきたい。●一方、先週22日の注目株とした好業績・含み・再編関連株の上組(9364)がほぼ7年ぶりに4ケタを回復してきた!引き続き注目していきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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