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2010/12/08

◆日経平均は前日比91円高の1万232円と3日ぶりに反発、TOPIXは反発した。7日、オバマ米大統領はブッシュ大型減税を2年間継続することで共和党と暫定合意したと発表、米長期金利が上昇したことから、NY為替市場で円が1ドル=83円台後半へと下落。この日のアジア市場では、中国の利上げ観測から大半の市場が大きく下げた。しかし、東京外為市場で1ドル=83円台央と4日ぶりに円安に振れた(対ユーロも3日ぶりに反落)ことから、TOPIX全33業種中その他金融を除く32業種が上昇する堅調展開となった。日経平均は終値ベースで6月21日以来ほぼ半年ぶり高値(取引時間中の高値としては5月18日以来ほぼ7カ月ぶり高値)を付けた。1部上場銘柄の4分の3が上昇し、時価総額もまた301兆円と6月22日以来ほぼ半年ぶりに300兆円台を回復した。25日移動平均の騰落レシオはなお12.9%上げ158.3%と6日連続で上昇(大相場の始まりか、それとも注意信号の点滅が早まったのか?)。日経平均の直近12日間の前日比値上り・値下がり日数ではじいたサイコロジカル・ラインは7勝5敗と過熱感はない。が、6月高値に並んだことで、調整入りするセクターが出てきてもおかしくはない。■需給でみると、本年相場を支えたのは11月までに2兆6789億円買い越した海外投資家であり、信託銀行からの公的資金1兆427億円買い越しが底支えしたといえるか。売り方は現物で2兆2080億円売り越した(信用取引は5181億円の買い越しで、差し引きは1兆6899億円の売り越し)個人ということになる。

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◆ファナック(6954)が前日比変わらずの1万2440円で終った。日経平均指数先物に絡み同社株など指数寄与率の高い銘柄が売り買いされるが、8月25日の直近安値9020円からでも3日のほぼ3年ぶり高値1万2700円まで40.8%の大幅上昇だ。この間に日経平均は1409円上げたが、ファナックだけでそのううち148円、1割強の上げに寄与したことになる。24時間自動化した同社工場を見学してから20年以上がたったが、今や、中国やアジア新興国の工場省力化・自動化に寄与し、収益を回復させてきた。今は、静かにウォッチングを続け、時を待ち打って出たいものだ。●ウェザニューズ(4825)はこの日年初来高値を更新したが、1年3カ月ぶり高値圏で上ヒゲの長い剣のような日足を引いてしまった。4月高値はクリアし相場は変わったといえるが、高値波乱があってもおかしくはない。まず、ボックス上限の1300円台後半が下限となるかに注目して、「買い」ウォッチングしたい。●マクドナルド(2702)は一時08年12月高値1270円にあと20円と迫った。短期的な調整をするにしても、この高値を突破した後にしてほしいものだ。本日の日経新聞朝刊では「20日から宅配サービス」開始を報じたが、これは4日に続く記事。世田谷区用賀に配達1号店が始動するというから、成長力を回復させつつある同社株は引き続きチェックしていこう。●エプソン(6724)は11月戻り高値を突破し1505円と7カ月ぶりに1500円台を回復した。戻り待ちの売りが増えてくる水準に浮上してきたが、どこまで上値を追うことができるか、引き続きウォッチングしていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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